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大阪地方裁判所 昭和57年(ワ)5803号 判決

【主文】

一  被告らは、別紙物件目録記載の電線保護カバーを製造販売してはならない。

二  被告らは、電線保護カバー及びその包装について「エフモール」又は「エフ・モール」の標章を付し、又はこれを付した電線保護カバーを販売してはならない。

三  被告らは、その本店、営業所、工場及び倉庫に所有する前記一記載の電線保護カバーを廃棄し、右電線保護カバーの製造に供した金型を除却せよ。

四  被告らは、各自、原告マサル工業株式会社に対し、金二万五〇〇〇円、原告椎名靖に対し、金二〇万一〇〇〇円及び右各金員に対する昭和五七年八月一〇日から各支払済みまで年五分の割合による金員をそれぞれ支払え。

五  被告らは、別紙謝罪広告目録記載の謝罪広告を、同目録記載の新聞紙に、二段抜二分の一幅のスペースで各一回宛掲載せよ。

六  原告らのその余の請求を棄却する。

七  訴訟費用はこれを二分し、その一を原告らの負担とし、その余を被告らの連帯負担とする。

八  この判決は、第四項に限り仮りに執行することができる。

【事実】

第二 請求原因

一  原告マサル工業株式会社(以下「原告会社」という)は通信機器及び合成樹脂製品の製造販売等を業とする株式会社であり、原告椎名靖(以下「原告椎名」という)はその代表取締役である。

二1  被告三宅博(以下「被告三宅」という)、同成田高志(以下「被告成田」という)は、昭和五七年初め頃から、被告株式会社ユタカ化工社(以下「被告会社」という)と共に、別紙物件目録記載の電線保護カバー(以下「被告製品」という)を製造し、これに「エフモール」又は「エラ・モール」の標章を付して電気材料店などを通じて全国的に販売している。

2  被告三宅、同成田は、被告会社とは別に、その頃からその肩書地に株式会社日本エレックなる未登記の会社名で主として関東地方において被告製品の販売を行つている。

三  商標権に関するもの

1  原告会社は、左記商標権(以下「本件商標権」といい、その登録にかかる商標を「本件商標」という)を有する。

登録番号 第一二六一一一八号

登録商標 別紙商標公報記載のとおり

登録出願 昭和四八年七月一七日

(商願昭四八―一一七五六六)

出願公告 昭和五一年八月一八日

(商標出願公告昭五一―四二四六五)

登録 昭和五二年四月一日

指定商品 第一一類 電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)、電気材料

2  被告らは、被告製品に、「エフモール」又は「エフ・モール」の標章を付し、包装には「エフ」と「モール」との間に「ケーブル用」という語句を入れて使用しているところ、右各標章は、いずれも、その外観・呼称・観念において本件商標と一致又は類似しており、本件商標権を侵害するものである。

四  意匠権に関するもの

1  原告椎名は、左記意匠権(以下「類似意匠権(二)」といい、その登録意匠を「類似意匠(二)」という)を有していた。

出願 昭和四五年一〇月二八日

(意願昭四五―三七〇六三)

登録 昭和四六年一〇月二五日

(第二七四三四四号の類似二)

意匠に係る物品 電線保護カバー

登録意匠 別紙類似意匠図(二)記載のとおり

(二) 類似意匠権(二)は、昭和五七年九月四日の経過をもつて、その本意匠権(登録番号第二七四三四四号)の存続期間の満了により消滅した。

2  類似意匠(二)の構成は次のとおりである。

(一)  コア部分の背面及びカバー部分の上面が、それぞれ、平らな面をなしていること。

(二)  カバー部分の上面の左右両側に、側面に沿つて、それぞれ二条の三角形に切り込まれた溝が引いてあつて、美観を持たせていること。

(三)  コア部分は、細長い一定巾の左右両側のやや内側に、それぞれ電線を収容し且つカバー部分との嵌合を確実にするよう「く」の字形の側板を基板の長さ方向に沿つて対向させて、基板と一体的に成型して取り付けられた形状をなしていること。

(四)  カバー部分は、コア部分の両側々板と外側から嵌合して、コア部分と一体となるよう、左右両側面の内部をコア部分の「く」の字形側板と密着するよう成型し、コア部分に嵌合した際、上面及び左右側面がコア部分の蓋体となつてコア部分と一体となる形状をなしていること。

(五)  カバー部分をコア部分に嵌合すると両者を一体となつて細長い柱状をなし、その横断面(底面)は、上面及び背面は平らで、左右両側面は、それぞれ弱い「く」の字形をなして対向した形状をなしていること。

(六)  電線保護カバーであること。

3  被告製品にあらわされている意匠(以下「被告意匠」という)の構成は次のとおりである。

コア部分の背面及びカバー部分の上面が、それぞれ、平らな面をなしていること。

カバー部分の上面の左右両側に、側面に沿つて、それぞれ一条の三角形に切り込まれた溝が引いてあつて、美観を持たせていること。

コア部分は細長い一定巾の基板上の左右両側のやや内側に、それぞれ電線を収容し且つカバー部分との嵌合を確実にするよう弓形の側板の長さ方向に沿つて対向させて、基板と一体的に成型して取り付けられた形状をなしていること。

カバー部分は、コア部分の両側々板と外側から嵌合して、コア部分と一体となるよう、左右両側面の内部をコア部分の側板と密着するよう成型し、コア部分に嵌合した際上面及び左右側面がコア部分の蓋体となつてコア部分と一体となる形状をなしていること。

カバー部分をコア部分に嵌合すると両者が一体となつて細長い柱状をなし、その横断面(底面)は上面及び背面は平らで、左右両側面は弓形をなして対向し、コア部分の基板との接触部分が、それぞれ内側に折れ曲り、コア部分の基板の左右側縁部が外側にはみ出した形状をなしていること。

電線保護カバーであること。

4  被告意匠は、次のとおり、類似意匠(二)の類似範囲に属する。

(一)  類似意匠(二)と被告意匠とは、その構成において次の点で異なる。

(1) カバー部分上面の左右両側に切り込まれた線条が類似意匠(二)では各二本であるのに対し、被告意匠では各一本であること。

(2) 左右両側の嵌合部の形状が、類似意匠(二)では折曲箇所が一箇所の「く」の字形であるのに対し、被告意匠では二箇所の弓形となつており、類似意匠(二)ではその下部が肉厚になつていて、嵌合した際コア部分の基板の左右両側縁部と合致し一体となるような形状であるのに対して、被告意匠においては、その下部がコア部分の側板に沿つて内側に折れ曲り、コア部分の左右両側縁部が外側にはみ出していること。

(3) カバー部分上面から見た場合、類似意匠(二)においては、カバー上面の巾がやや狭く、左右両側の傾斜部分がやや緩く長目に見えるのに対して、被告意匠においては、カバー上面の幅がやや広く、左右両側の傾斜部分が急で短かく見えること。

(二)  しかしながら、類似意匠(二)と被告意匠とは、その構成において次の点で類似する。

(1) カバー部分をコア部分に嵌合させた状態において、外観を全体的に観察すると、その基本的形状及び模様において類似する。

(2) カバー部分とコア部分を各別に観察した場合においても、その基本的構成は全く同一であつて、基本的形状及び模様において類似する。

(三)  両者は、右(一)の相違点があるものの、それらは、いずれも僅かな差異であり、意匠全体を比較すれば、一般の需要者が肉眼で見た場合両者の差異を認識することができず混同のおそれが多分にあり、しかも右(一)(2)は両意匠の要部に関する相違ではない。

5  したがつて、被告らが被告製品を製造販売する行為は、類似意匠権(二)を侵害するものである。

五  不正競争防止法一条一項一号に基づくもの

1  原告会社は、本件商標及び類似意匠(二)の出願前である昭和四二年から、原告椎名から右意匠権の実施許諾を受けて右意匠の実施品である硬質塩化ビニール製の電線保護カバーを「エフモール」の標章を付して製造し(以下右保護カバーを「原告製品」という)、これを販売代理店などを通して全国の需要家に販売している。

2  原告会社は、昭和五七年初め頃までの間に、①各種のカタログ、パンフレット類、②販売代理店の店頭宣伝用のディスプレイ、③電気機械工業新聞、電気商工新聞等の業界新聞紙における広告、④電設工業展(社団法人日本電設工業協会主催の電設資材関係の展示会で、この種のものとしては業界最大の催物であり、毎年一回、東京及び大阪で交互に開催される。)、電設・防災見本市(大阪府電設資材卸業協同組合等主催の展示会で、毎年一回近畿圏で開催される。)、その他各種の展示会等への参加、出展等によつて本件エフモールについての宣伝広告を行い、これらの営業活動を続けた結果広範囲な需要先を獲得し全国的な需要を認められて雑誌「月刊建設物価」に毎号「エフモール」として掲載される(甲第一三号証)など原告製品が原告会社の製品であるとの周知性を獲得するに至つた。

3  ところが被告らは、前記のとおり、被告製品について本件商標と同一又は類似の「エフモール」、「エフ・モール」という標章、その包装に「エフ」と「モール」の間に「ケーブル用」の語句を入れた標章及び類似意匠(二)と類似の意匠をそれぞれ使用している。

4  右のように、被告らは、原告製品たることを示す表示と同一又は類似の標章及びこれと類似の意匠を使用して被告製品を製造販売することにより被告製品が原告製品であるかのような誤認混同を需要者に生じさせており、そのため原告会社の営業上の利益が害せられるおそれがあり、原告会社は営業上の信用を害せられた。

六  損害賠償

1  被告らは、本件商標権及び類似意匠権(二)を侵害するものであることを知りながら、又は過失により知らないで、本件商標と同一又は類似の標章を使用し、かつ類似意匠(二)に類似した意匠にかかる被告製品を製造販売して原告会社の本件商標権及び原告椎名の類似意匠権(二)を侵害すると共に右製造販売行為によつて需要者をして被告製品が原告製品であるかのような混同を生ぜしめることを知りながら、又は過失により知らないで右行為をして原告会社の営業上の利益を害したものである。

したがつて、被告らは、共同不法行為者として原告らに対し、右侵害行為によつて原告らの蒙つた後記損害を賠償する義務がある。

2  原告会社は、右侵害行為によつて一四〇二万五〇〇〇円の損害を蒙つた。

(一)  被告らが被告製品の製造販売によつてあげた利益は次のとおりである。

一か月の平均製造数量 一〇万本

一本当たりの平均販売価額 六五円

一本当たりの平均原価 四〇円

一本当たりの平均利益 二五円

被告らは、昭和五七年一月から同年六月まで毎月平均一〇万本の被告製品を販売していたから、これによる利益は合計一五〇〇万円である。

(二)  本件商標権の実施料率は、通常、販売価額の一パーセントのところ、被告製品の一本当たり平均販売価額は前記(一)のとおり六五円であるから、右金額に被告らが被告製品について本件商標と同一又は類似の標章を使用した昭和五七年一月から同年三月までの三か月間の製造販売本数三〇万本及び右実施料率を乗じて得られる一九万五〇〇〇円が原告会社の被告らに対し請求し得る実施料相当の損害金である。

(三)  原告会社は、被告らに対し、前記不正競業の侵害行為による損害として、被告らが被告製品の製造販売によつてあげた利益の額から、後記3のとおり被告らが原告椎名に支払うべき類似意匠権(二)の実施料相当額を差し引いた額を被告らに請求し得るところ、被告らが被告製品の製造販売によつて得た利益は前記(一)のとおり一五〇〇万円であるから、右金額から右実施料相当額を控除した一三八三万円が右損害額ということになる。

3  原告椎名は、右侵害行為によつて一一七万円の損害を蒙つた。

すなわち、類似意匠権(二)の通常受けるべき実施料率は販売価額の三パーセントであるので、右数値によつて昭和五七年一月から同年六月までの期間中の実施料額を算定すると、前記2(一)のとおり右六か月間の製造数六〇万本に平均販売単価六五円を乗じて得られる数額の三パーセントである一一七万円が右実施料相当の損害金である。

七  よつて、被告ら各自に対し、原告会社は、本件商標権に基づき、「エフモール」、「エフ・モール」の標章を付した電線保護カバー及びその包装の製造販売の差止め、不正競争防止法一条一項一号に基づき、被告製品の製造販売の差止め、被告らの所有にかかる被告製品の廃棄、被告製品の製造に供した金型の除却、請求の趣旨5記載の謝罪広告の掲載、本件商標権侵害の不法行為及び不正競争防止法一条の二第一項に基づき損害金一四〇二万五〇〇〇円、原告椎名は、類似意匠権(二)侵害の不法行為に基づき損害金一一七万円及び右各金員に対する本訴状送達の日の翌日であり、かつ不法行為の後である昭和五七年八月一〇日から各完済まで民法所定年五分の割合による遅延損害金の支払をそれぞれ求める。

【理由】

一請求原因一(原告会社の営業内容と原告椎名の地位)は、当事者間に争いがない。

二1  被告会社が過去の一時期「エフ・モール」の標章を付した製品を製造販売したことは当事者間に争いがなく、<証拠>を総合すると、

(一)  被告三宅、同成田は、ともに、田中産業東京支店に勤務する間柄であつたが、被告三宅は、昭和五六年七月同社を退社した後昭和五六年九月被告会社に入社し、次いで被告成田が右訴外会社を昭和五六年一一月頃退社した。

(二)  被告三宅、同成田は、昭和五七年初め頃株式会社日本エレック(未登記)なる名称で、モールや塩化ビニール製パイプの販売を開始し、当初被告三宅が代表者の地位にあつた。しかしながら実質的には被告成田が日本エレックの業務を行つていた。

(三) 被告三宅は、被告会社に入社後ほどなくして、その代表取締役と協議の上モールの製造販売を計画し、以来モール関係の営業責任者として、昭和五六年一二月頃から翌年二月頃までは訴外山口産業が販売していたハイモールなる電線保護カバーに「エフ・モール」と刻印して被告会社から販売し、更に、昭和五七年一月頃から被告製品に右標章を付し、その包装に「エフケーブル用・モール」と表示したものを被告会社において製造販売するようになり、これら製品の一部を日本エレックを販売代理店として、被告成田を通じて関東方面で販売していた。

(四)  ところが、被告らは、同年三月初旬原告会社から、被告製品の製造販売が同原告所有の意匠権・商標権を侵害するから製造販売を止めるようにとの警告を受け、仮処分の申立てを受けた為右標章の使用は止めたものの、同年四月以降は「モール」の表示を付した被告製品の製造販売を続けて現在に至つている。

(五)  なお、被告成田は、日本エレックが未登記のため、昭和五七年中頃以降被告会社から社員としての地位を与えられ、被告会社社員の肩書きで被告製品の販売を行うこともあつたところ、昭和五八年二月東京ユタカ化工販売株式会社を設立して同社代表取締役に就任し、ひき続き被告会社の代理店として被告製品の販売を行つている。

以上のとおり認められ、右認定に反する証拠はない。

2  右で認定したところによれば、被告らは、共同して、昭和五七年一月から三月までは、「エフ・モール」の標章を付して被告製品を製造販売し、同年三月以降は右標章を付さない被告製品を製造販売してきたということができる。

三原告会社が本件商標権を有することは当事者間に争いがなく、被告らがかつて被告製品に付していた「エフ・モール」の標章が別紙商標目録記載の本件商標に、外観・称呼・観念において類似することは明らかであるし、被告製品の電線保護カバーが本件商標権の指定商品である電気材料に当たることは<証拠>により認められるから、被告らが右各標章を付して被告製品を製造販売する行為は本件商標権を侵害する違法な行為といわなければならない。

四1  原告椎名が類似意匠(二)を有していたこと、昭和五七年九月四日、その本意匠権が存続期間満了に伴い消滅したことは当事者間に争いがない。

2  ところで、原告椎名は、被告意匠を右類似意匠(二)と対比して、両者が類似するから右期間中の被告製品の製造販売が右類似意匠権(二)の侵害にあたると主張するが、類似意匠は本意匠の要部・類似範囲を定めるに当つて参酌されるに止り、その登録により本意匠権から分離独立した類似意匠権なる権利が設定されるわけではないのであるから、類似意匠権の侵害ということは法律上無意味なことであるとともに、いわゆるイ号意匠の類否の判断も本意匠との対比においてなすべきもので、類似意匠のみを対比してその類否を決しえないものである。そうだとすれば、原告の前掲主張も自ずと本意匠権の侵害を主張するものと善解すべきものであるとともに、その立証上も、被告意匠が本意匠に類似する旨の鑑定書を援用するなど本意匠との対比を放棄しているものではないので、その点に判断を進める。

3  そこでまず、本件本意匠とそれに附帯する類似意匠の存在についてみることとする。

<証拠>によれば、原告椎名は、類似意匠(二)のほかに次のような本意匠及び類似意匠を有していたことが認められる(以下本意匠権を本件意匠権といい、その意匠を「本件本意匠」といい、類似意匠をそれぞれ「類似意匠(一)、同(三)」という。)。

(一)  本意匠

出願 昭和四一年二月一一日(意願昭四一―三八九九)

登録 昭和四二年九月四日(第二七四三四四号)

意匠に係る物品 電線おおい

登録意匠 別紙本意匠図記載のとおり

(二)  類似意匠(一)

出願 昭和三九年一二月一九日(前実用新案出願日援用、意願四二―一五九三三)

登録 昭和四四年六月二三日(第二七四三四四号の類似一)

意匠に係る物品 電線保護カバー

登録意匠 別紙類似意匠図(一)記載のとおり

(三)  類似意匠(三)

出願 昭和四五年一〇月二八日(意願昭四五―三七〇六四)

登録 昭和四六年一二月二五日(第二七四三四四号の類似三)

意匠に係る物品 電線保護カバー

登録意匠 別紙類似意匠図(三)記載のとおり

五被告製品が本件本意匠に係る物品である「電線おおい」と機能及び用途を同じくする「電線保護カバー」であることについては前記二及び四2(一)で認定したところにより認められるので、以下両意匠の類否について考える。

1  前記認定にかかる本件本意匠の登録意匠図である別紙本意匠図によれば、本件本意匠の構成は次のとおりであることが認められる。

(一)  電線おおいであつて、電線を収容するコア部分と、コア部分に嵌合させてコア部分に蓋をする形となるカバー部分とから成ること。

(二)  コア部分の平坦底面及びそれよりも幅の狭いカバー部分の平坦上面が平行となつていること。

(三)  コア部分は、細長い一定幅の基板上の左右両側端のやや内側に、それぞれ、一たん外方に開きしかる後内方に一段折れ曲つた「く」の字形の側板を基板の長さ方向に沿つて対向させ基板と一体的に成型して取り付けてあること。

(四)  カバー部分は、コア部分の両側々板と外側から嵌合して、コア部分と一体となるよう、左右両側部の内面が一たん外方に開き、しかる後内方に一段折れ曲つた形状をなし、コア部分に嵌合した際コア部分の「く」の字形側板と密着するよう成型してあること。

(五)  カバー部分をコア部分に嵌合すると両者が一体となり、カバー部分上面に連続する左右対称のカバー部分両流れ斜面と、該斜面からコア部分底面の左右端に至る左右対称のカバー部分垂直側面とから成り、これら各面がそれぞれ長手方向に等幅に形成された対称形六角柱をなしていること。

2  意匠の類否を判断するに当たつては、両意匠を全体的に観察し、意匠における要部を対比してなされなければならない。そして、登録意匠の要部は、当該意匠の出願前にその分野における公知公用の意匠が存する場合にはこれを参酌して当該意匠における創作性の存否・程度を把握し、更に類似意匠が附帯している場合には、これを参考にしたうえで定められねばならない。

ところで本件においては、右公知公用の意匠の存在を認めるに足りる証拠はない。

そこで本件本意匠類似意匠(一)ないし(三)を隔離的に観察してその全体形状をみると、いずれも外観周面形状が左右対称の六角柱をなしていること、又断面形状において、コア部分の両側々板とカバー部分の両側部内面がそれぞれ一たん外方に開きしかる後内方に折れ曲つた形状をなして嵌合・密着していることが窺われ、これらの形状が看者の注意を強く惹きつけ、本体本意匠の要部をなしているということができる。

3  前記認定のとおり、被告製品の模様・形状を表わした別紙物件目録添付図面によると、被告意匠の構成は次のとおりである。

(一)' 電線保護カバーであつて、電線を収容するコア部分と、コア部分に嵌合させてコア部分に蓋をする形となるカバー部分とから成ること。

(二)' コア部分の平坦底面及びそれよりも幅の狭いカバー部分の平坦上面が平行となつていること。

(三)' カバー部分の上面の左右両側に、側面と平行にそれぞれ一条の三角形に切り込まれた溝が引いてあること。

(四)' コア部分は細長い一定幅の基板上の左右両側端のやや内側に、それぞれ、一たん外方に開き次いで垂直に立ち上がり、しかる後内方に折れ曲つた「〔」型の側板を基板の長さ方向に沿つて対向させて、基板と一体的に成型して取り付けてあること。

(五)' カバー部分は、コア部分の両側々板と外側から嵌合して、コア部分と一体となるよう左右両側部の内面が一たん外方に開き、次いで垂直に立ち下がり、しかる後内方に折れ曲つた形状をなし、コア部分に嵌合した際コア部分の「〔」形側板と密着するよう成型してあること。

(六)' カバー部分をコア部分に嵌合すると両者が一体となり、カバー部分上面に連続する左右対称のカバー部分両流れ斜面と、該斜面からコア部分底面の左右端に至る左右対称のカバー部分垂直側面とから成り、これら各面がそれぞれ長手方向に等幅に形成された対称形六角柱をなしていること。

4  そこで本件意匠と被告意匠とを対比する。

(一)  被告意匠の構成(一)'、(二)'、(六)'は、それぞれ本件本意匠の構成(一)、(二)、(五)に一致する。

(二)  しかしながら、被告意匠の構成(四)'、(五)'においては、コア部分の両側板及びカバー部分の両側部内面の各形状が、一たん外方に開き次いで垂直に立ち上(下)がり、しかる後内方に折れ曲つた「〔」形をなしているのに対し、本件本意匠の構成日、(四)においては、該両側板及び該両側部内面の各形状が一たん外方に開き、しかる後内方に折れ曲つた「く」の字形をなしている点が相違するし、また、被告意匠の構成(三)'は、本件本意匠には存在しない。

(三)  右共通・相違点をもとに、被告意匠が本件本意匠に類似するか否かをみるに、前記のとおり、本件本意匠の要部は、外観周面形状が左右対称の六角柱をなし、かつ断面形状において、コア部分の両側々板とカバー部分の両側部内面がそれぞれ一たん外方に開き、しかる後内方に折れ曲つた形状をなして嵌合・密着している点に存するところ、被告意匠が右要部を備えていることは前記(一)・(二)で対比検討したところにより明らかであるから、被告意匠は本件本意匠に類似するというべきである。

(四)  なるほど、被告意匠においてはコア部分側板とカバー部分側部内面との密着嵌合の形状が一たん外方に開いた後内方への折り曲げが二段階でなされているのに対し、本体本意匠のそれは一段の折り曲げとなつている点に相違がみられるけれども、このコア部分とカバー部分との嵌合部が看者の注意を強く惹くのは、外方に開きしかる後、内方に折れ曲つて両者が密着嵌合している態様にあるのであつて、折れ曲り段数の、一段から二段への変更は看者の注意を惹くことの少ない変化というべきで、本件本意匠の類似範囲に属する旨の前記結論に影響を及ぼさない。

また、被告意匠は、本件本意匠にはない構成(三)'を有するところ、本件本意匠の類似意匠(二)、(三)を別紙類似意匠図(二)、(三)によりみると、いずれもカバー部分上面の左右両側に側面と平行にそれぞれ二条の三角形に切り込まれた溝が引いてあり、かかる意匠のものが本件本意匠に類するものとして登録を認められていることよりすれば、該切り込みが左右各一条ずつ存するものも又本件本意匠の類似範囲に属するというに妨げない。

5 右の1ないし4で認定・説示したところによれば、被告らが本件本意匠の存続期間中被告製品を製造販売した行為は、右意匠権を侵害する違法行為といわなければならない。

六不正競争防止法一条一項一号違反の成否につき検討する。

1  <証拠>を総合すると、

(一)  原告会社は、昭和四二年に類似意匠(二)につき原告椎名から実施許諾を得て、その意匠を使用して、業界に先がけて電線保護カバーの製造販売を開始し、遅くとも本件商標登録の出願日である昭和四八年七月一七日には、エフモールの名称を付して右製品を製造販売するようになつた(以下「原告の製品」という。)

(二)  原告会社は、右発売以来、原告製品のパンフレット、カタログなどを全国の問屋などに配布し、更に、業界紙である「電気機械工業新聞」、「電気商工新聞」などの広告、「建設物価」などの業界誌の広告に掲載して原告製品の宣伝に努める一方、昭和五〇年からは、東京・大阪・名古屋などの主要都市において、毎年一回開かれる「電設工業展」、毎年二回開かれる「ジャンボびつくり見本市」などに殆んど欠かさず原告製品を出品・展示し、全国から参集する電気工事関係業者、問屋筋などに直接宣伝してきた。

(三)  原告会社は、原告製品を、数次の代理店を通じて全国的に販売しており、昭和四八年から、被告らが被告製品の製造販売を開始した昭和五七年一月の前である昭和五六年三月までの間をとつても、合計一八五五万二七八五本の原告製品を販売し合計一二億一一九〇万円の売上高を達成しており、昭和五七年一月の時点における原告製品の、電線保護カバー市場占有率はおおよそ八〇パーセントで、それ以前から、日本住宅公団(現在の住宅・都市整備公団)の指定品にもなつている。

2 右で認定したところによると、原告製品の形態及び「エフモール」の標章は、遅くとも被告らが被告製品の製造販売を開始する直前の昭和五六年一二月には、原告の商品であることの出所表示機能を獲得し、この種製品を取り扱う業者並びに工事業者などの需要者間において周知となつたものということができる。

3(一)  被告らは、原告製品の形状が商品出所表示機能・周知性を有しない一根拠として、田中産業が昭和四四年頃より「ハイモール」なる製品を製造販売していたと主張するところ、<証拠>によれば、田中産業は、昭和四六年から「ハイモール」なる電線保護カバーを製造販売したことがあるけれども、同製品は、原告製品の如くカバー上面が平坦ではなく、その中央部において帯状にへこんだ構成となつていることが認められ、原告製品とはその形態(意匠)を異にしていることが窺われるから、右ハイモールが製造販売されているからといつて原告製品の商品出所表示機能・周知性などに影響を及ぼさない。

(二)  また被告らは、訴外組合が「エフモール」の標章を付して原告製品と同種の電線保護カバーを販売していると主張するところ、<証拠>によれば訴外組合は、原告製品を原告会社の販売代理店として販売してきたことが認められるから、原告製品が商品出所表示機能・周知性を有することと右訴外組合の製品販売とが矛盾するものではない。

(三)  更に、<証拠>を総合すると、訴外組合は、本件本意匠を使用したワイヤプロテクタを販売していること、しかしながら、原告製品は、壁面・天井に接着・ビス止め等で固定してコア部分とカバー部分によつて形成される中空に電線(VVFケーブル)を収納することにより屋内配線を行うためのモール製品であるのに対し、ワイヤプロテクタは、床面に固定して同様の中空に電話線などを配線するためのもので、右モールとは、強度・構造・色合い・使用目的を異にし、これら製品の主な需要者である電気工事会社、工事人、販売業者らが原告製品などのモール類を床用に使用したり、逆にワイヤプロテクタを壁用に使用したりすることは殆んどないことが認められ、右で認定したところによれば、訴外組合の販売するワイヤプロテクタは原告製品に類似する形態を備えているものの、用途を異にし、原告製品を含むモール類、ワイヤプロテクタの主たる購入者が専門業者であることを考慮すると、訴外組合がワイヤプロテクタを販売しているからといつて前記原告製品の周知性などに関する判断を左右するものではない。

(四)  被告らは、原告製品の形態が製品の技術的機能に由来する必然的結果であるから、不正競争防止法による保護を受け得ない旨主張するところ、<証拠>を総合すると、日動電工株式会社のV・Aモールは、周面形状が六角柱ではなく、カバー部分上面が両側端を残してわずかにへこんだ平面上に長手方向に三本一組の突条を二組配列した構造となつており、断面形状においてコア部分の左右側板が対称をなしていない点で、株式会社電研社のデンケンモールは周面形状が六角柱でなく、カバー部分上面中央長手方向に帯状突条が存し、断面形状がコア部分の左右両側板外面に突起を有する点において、日之出水道機器株式会社のヒノモールは、カバー部上面が中央部に向けてゆるやかなカーブを描いてへこんだ曲面をなしている点において、未来工業株式会社のミラモールは周面形状がかまぼこ型でカバー部分上面に長手方向に三本の帯状凹部を有し、コア部分の側板が一方にしか存しない点において、それぞれ原告製品の形態と異なることが認められる。

右で認定のとおり、同じく壁に取り付けるためのモール類といえども、製造元毎に異なる形状・模様のものが存するのであるから、被告ら主張のごとく原告製品の形態が技術的機能に由来する必然的な形態であるということはできない。

4前記三、五、本項1、2で認定・説示したところによれば、被告らは、被告製品について、原告製品に付された周知標章と類似の「エフ・モール」の標章を使用し、更に、本件本意匠の類似範囲に属する被告意匠を使用することにより結局本件本意匠の類似意匠(二)の実施品である原告製品と類似の意匠を使用しているといわなければならない。

右のとおり、被告らは、原告製品たることを示す表示と類似の標章及びこれと類似の意匠を使用して被告製品を製造販売することにより被告製品が原告製品であるかのような誤認混同を需要者に生じさせており、そのため原告会社の営業上の利益が害せられるおそれがあるというべきである。

しかも、右被告らの製造販売行為によつて原告会社が営業上の信用を害せられたことは推認に難くない。

七1  被告らによる前記商標権、意匠権の侵害行為が不法行為法上の違法行為であることはいうまでもなく、右違法行為は過失によつてなされたものと推定される(商標法三九条、意匠法四〇条)。

そして、<証拠>によれば、被告三宅は、「エフ・モール」の標章を付して被告製品の製造販売を開始した際、原告製品の意匠が類似意匠(二)として登録済であること、原告製品に「エフモール」の名称が付されて全国的に販売されていることを認識していたことが認められ、右の事実及び前記二で認定した被告らの間柄などによると、被告らには、「エフ・モール」の名称を付した電線保護カバー、被告製品を製造販売することにより、この種製品の取扱業者、末端の電気工事会社、個人としての右工事業者などの需要者に対し、右各製品が原告製品であるかの如き誤認混同を生ぜしめることについて少なくとも過失があつたといわなければならない。被告らが「エフ・モール」の標章を付した、或いは付さない被告製品を共同して製造販売していたことは前記二で認定のとおりである。

したがつて被告らは、共同不法行為者として不真正連帯の関係で、原告会社に対し商標権侵害の不法行為及び不正競争防止法一条の二第一項に基づき同原告の蒙つた損害を賠償する義務があり、かつ原告椎名に対し意匠権侵害の不法行為に基づき右侵害行為によつて同原告の蒙つた損害を賠償する義務がある。

2(一)  原告椎名の損害につき検討するに、同原告が類似意匠(二)につき原告会社に使用許諾させていることは前記認定のとおりであり、<証拠>によると、昭和五六年末から昭和五七年にかけての右実施料率は販売価額の三パーセントであること、他方被告らが昭和五七年一月頃から同年三月までの間「エフ・モール」の標章を付して販売した被告製品の数量は七万本、販売価額は二五〇万円であること、その後同年四月から六月までの間も月平均四万本の被告製品を製造販売していたことが認められる。

右で認定のとおり昭和五七年一月から三月までの被告製品の販売本数は七万本、総売上げ高は二五〇万円であり、右各数値から被告製品の単価は三五円と認められるので、同年四月から六月までの総売上げ高は、右期間中の毎月の販売本数四万本に右単価及び月数を乗じて得られる四二〇万円と推認され、結局昭和五七年一月から六月までの総売上げ高は六七〇万円となり、この数額に0.03を乗じて得られる二〇万一〇〇〇円が原告意匠の実施料相当の損害金ということになる。

(二)  原告会社の損害について検討する。

(1) まず、被告らの商標権侵害による原告会社の損害をみると昭和五七年一月から三月までの販売価額が二五〇万円であることは前記認定のとおりであり、その実施料率を直接証すべき証拠はないけれども、前記認定のとおり「エフモール」の標章を付した原告製品の著名度、販売数量・期間などに鑑みると、原告主張どおり実施料率は一パーセントをもつて相当と考えられるので、本件商標権侵害により原告会社の蒙つた損害は、右販売価額の一パーセントである二万五〇〇〇円ということになる。

(2) 原告会社は、不正競争防止法一条の二第一項に基づき被告会社が昭和五七年一月から六月まで被告製品を製造販売したことによる利益相当の損害を主張するところ、不正競争防止法には特許法一〇二条一項の如き侵害者の利益額を権利者の損害額と推定する旨の規定がなく、被告会社の利益をもつて原告会社の損害と認定するには疑問がある上に、本件においては、前記認定のとおり右期間中における被告製品の販売価額は認められるものの、その利益額についてはこれを認めるに足りる証拠はない。

もつとも、<証拠>には、昭和五四年ないし同五八年の各一月から八月までの原告製品の月別販売価額(甲第二九号証)を比較したうえで被告製品の製造販売によつて原告製品の売上げ高が一月当たり一一五万円減少している旨の見解を述べているけれども、右証言部分の前提資料となつている甲第二九号証に基づき昭和五五年から同五七年までの毎年一月から一二月までの総販売価額をみると昭和五五年が一億九〇二三万円、同五六年が一億九九二一万円、同五七年が二億八三六万円であり、被告製品の販売前である昭和五六年は前年に比べて八九八万円の売上げ増を示していること、次いで被告製品の販売後である昭和五七年分を、その販売前である昭和五六年と対比すると、やはり九一五万円の売上げ増を示していることが窺われ、このような年別数値の推移を考慮すると右証言部分はにわかに採用し難く、他に被告製品の販売による原告製品の販売高の減少を立証するに足りる証拠はない。

八被告らが昭和五七年四月以降「エフ・モール」の標章を使用した電線保護カバーの製造販売を取り止めたことは前記認定のとおりであり、また、被告らが「エフモール」の標章を使用した電線保護カバー、その包装を製造販売したことを認めるに足りる証拠はないけれども、右各標章の使用が本件商標権の侵害に当たることを被告らにおいて争つていることは弁論の全趣旨により明らかであり、そうとすれば、被告らにおいて右各標章を使用した被告製品を含む電線保護カバーを製造販売するおそれがあるものと認められる。

九以上で認定した原告会社の営業状況、信用の状態、被告らの侵害行為の態様などを総合すると、原告会社の営業上の信用を回復するための措置として別紙謝罪広告目録記載の謝罪広告を同目録記載の新聞紙上に各一回宛掲載することを求める限度で原告会社の右謝罪広告の請求は理由がある。

一〇以上のとおり、原告らの本訴請求は、被告ら各自に対し、原告会社が「エフモール」、「エフ・モール」の標章を付した電線保護カバー・その包装の製造販売の差止め、被告製品の製造販売の差止め、被告らの所有にかかる被告製品の廃棄、被告製品の製造に供した金型の除却、前項で認容した限度での謝罪広告の掲載、損害金二万五〇〇〇円、原告椎名が損害金二〇万一〇〇〇円及び右各金員に対する本件訴状送達の日の翌日であり、かつ、不法行為の後である昭和五七年八月一〇日から支払済みまで民法所定年五分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由があるから認容し、その余はいずれも失当であるから棄却する。

(潮久郎 鎌由義勝 徳永幸藏)

物件目録

添付図面に示すような形状及び模様を有する電線保護カバー。

添付図面における右側面図は左側面図と対称である。

謝罪広告目録

一、謝罪広告

私たちが昭和五七年一月以降製造販売した電線保護カバー(製品名として昭和五七年三月までは「エフ・モール」という標章を、同年四月以降は「モール」との標章を使用しました。)は、マサル工業株式会社の著名商標である「エフモール」に類似する「エフ・モール」という標章を使用し、同社の右商標権を侵害したものであり、かつ椎名靖氏が所有し、同社がその著名製品である電線保護カバー「エフモール」について実施している意匠を模したもので、同氏の右意匠権を侵害したものであると同時に、これらによつてマサル工業株式会社の製造販売する右「エフモール」と誤認混同を生ぜしめ、同社の営業上の信用を害し、迷惑、損害をおかけしました。

こゝに謹んで謝罪します。

昭和○○年○○月○○日

株式会社ユタカ化工社

代表取締役 安井正一

株式会社日本エレックこと

三宅博

株式会社日本エレックこと

成田高志

マサル工業株式会社

代表取締役 椎名靖様

椎名靖様

二、掲載新聞紙

1 日刊工業新聞全国版

2 電気機械工業新聞

3 電気商工新聞

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