大阪地方裁判所 昭和60年(わ)4381号 判決 1986年4月17日
本店所在地
大阪市北区梅田一丁目一番三-三二〇〇号
商号
株式会社大阪中納言
代表者
堤トミエ
本店所在地
大阪市南区南船場四丁目五番八号
商号
株式会社心斉橋中納言
代表者
堤トミエ
本店所在地
大阪市東区平野町一丁目九番地の三
メロデイハイム平野町六階六〇八号
商号
株式会社中納言
代表者
堤トミエ
本籍
大阪市住吉区帝塚山中四丁目二番地
住居
兵庫県西宮市本町五番一七号
会社役員
堤清一
大正一一年一〇月二日生
右被告人らに対する各法人税法違反被告事件につき、当裁判所は、検察官藤村輝子出席のうえ審理し、次のとおり判決する。
主文
被告人株式会社大阪中納言を罰金九〇〇万円に、被告人株式会社心斉橋中納言を罰金八〇〇万円に、被告人株式会社中納言を罰金七〇〇万円に、被告人堤清一を懲役一年に各処する。
被告人堤清一に対し、この裁判の確定した日から二年間右刑の執行を猶予する。
理由
(罪となるべき事実)
被告人株式会社大阪中納言は、大阪市北区梅田一丁目一番三-三、二〇〇号に、同株式会社心斉橋中納言は、同市南区南船場四丁目五番八号に、同株式会社中納言は、同市東区平野町一丁目九番地の三メロデイハイム平野町六階六〇八号にそれぞれの本店を置き、いずれも料理飲食業を営むもの、被告人堤清一は、被告人会社三社の会長として実質上、その業務全般を統括しているものであるが、被告人堤清一は、被告人会社三社の各業務に関し、法人税を免れようと企て
第一一 被告人株式会社大阪中納言の昭和五七年三月二五日から昭和五八年三月二〇日までの事業年度において、その所得金額が八八〇六万一七三九円(別紙修正損益計算書(一)参照)で、これに対する法人税額が三六〇二万四三〇〇円であるのにかかわらず、売上の一部を除外するなどの行為により右所得の一部を秘匿したうえ、昭和五八年五月一九日、大阪市北区南扇町七番一三号所在の所轄北税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が二四五一万六八八六円、これに対する法人税法が九三三万五四〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、法人税二六六八万八九〇〇円を免れた
二 同会社の昭和五八年三月二一日から昭和五九年三月二〇日までの事業年度において、その所得金額が六五七九万五〇七五円(別紙修正損益計算書(二)参照)で、これに対する法人税額が二六六六万三三〇〇円であるのにかかわらず、前同様の不正行為により右所得の一部を秘匿したうえ、昭和五九年五月一九日前記北税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が三二五一万五四八九円、これに対する法人税額が一二六八万五七〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、法人税一三九七万七六〇〇円を免れた
第二一 被告人株式会社心斉橋中納言の昭和五七年三月二五日から昭和五八年三月二〇日までの事業年度において、その所得金額が九六六九万七一八九円(別紙修正損益計算書(三)参照)で、これに対する法人税額が三九六五万〇八〇〇円であるのにかかわらず、売上の一部を除外するなどの行為により右所得の一部を秘匿したうえ、昭和五八年五月一七日、大阪市南区谷町七丁目五番二三号所在の所轄南税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が三九一三万一〇六七円、これに対する法人税額が一五四七万三一〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により法人税二四一七万七七〇〇円を免れた
二 同会社の昭和五八年三月二一日から昭和五九年三月二〇日までの事業年度において、その所得金額が六九二四万八六五六円(別紙修正損益計算書(四)参照)、これに対する法人税額が二八一〇万一六〇〇円であるのにかかわらず、前同様の不正行為により右所得の一部を秘匿したうえ、昭和五九年五月二一日、前記南税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が四二四一万三三〇一円、これに対する法人税額が一六八三万〇九〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、法人税一一二七万〇七〇〇円を免れた
第三一 被告人株式会社中納言の昭和五七年六月一日から昭和五八年五月三一日までの事業年度において、その所得金額が五六九二万一六七三円(別紙修正損益計算書(五)参照)で、これに対する法人税額が二一四二万五三〇〇円であるのにかかわらず、売上の一部を除外するなどの行為により右所得の一部を秘匿したうえ、昭和五八年七月二六日、大阪市東区大手前之町一番地所在の所轄東税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が七二七万三五三五円、これに対する法人税額が六六万〇四〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、法人税二〇七六万四九〇〇円を免れた
二 同会社の昭和五八年六月一日から昭和五九年五月三一日までの事業年度において、その所得金額が四九六九万五四六四円(別紙修正損益計算書(六)参照)で、これに対する法人税額が一七八七万五五〇〇円であるのにかかわらず、前同様の不正行為により右所得の一部を秘匿したうえ、昭和五九年七月二五日前記東税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が三〇七一万六六四九円、これに対する法人税額が九六五万七六〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、法人税八二一万七九〇〇円を免れたものである。
(証拠の標目)―各証拠末尾括弧内番号は、検察官請求証拠等関係カードの番号を示す。―
判示第一の一の事実につき
一 大蔵事務官作成の脱税額計算書(1)
一 北税務署長作成の法人税確定申告書謄本(7)
一 被告人株式会社大阪中納言作成の修正確定申告書写(22)
判示第一の二の事実につき
一 大蔵事務官作成の脱税額計算書(2)
一 北税務署長作成の法人税確定申告書謄本(8)
一 被告人株式会社大阪中納言作成の修正確定申告書写(23)
判示第一の各事実につき
一 北税務署長作成の証明書(13)
一 国税収納官吏作成の納付書・領収証書写(24)
一 大蔵事務官作成の査察官調査書(31)
一 大阪府北府税事務所長作成の「料理飲食等消費税の納付状況照会に対する回答」と題する書面(76)
一 登記官作成の法人登記簿謄本(16)
一 堤トミエ作成の定款写(19)
判示第二の一の事実につき
一 大蔵事務官作成の脱税額計算書(3)
一 南税務署長作成の法人税確定申告書謄本(9)
一 被告人株式会社心斉橋中納言作成の修正確定申告書写(25)
判示第二の二の事実につき
一 大蔵事務官作成の脱税額計算書(4)
一 南税務署長作成の法人税確定申告書謄本(10)
一 被告人株式会社心斉橋中納言作成の修正確定申告書写(26)
判示第二の各事実につき
一 南税務署長作成の証明書(14)
一 国税収納官吏作成の納付書・領収証書写(27)
一 大蔵事務官作成の査察官調査書(32)
一 大阪府南府税事務所長作成の「料理飲食等消費税の納付状況照会に対する回答」と題する書面(77)
一 登記官作成の法人登記簿謄本(17)
一 堤トミエ作成の定款写(20)
判示第三の一の事実につき
一 大蔵事務官作成の脱税額計算書(5)
一 東税務署長作成の法人税確定申告書謄本(11)
一 被告人株式会社中納言作成の修正確定申告書写(28)
判示第三の二の事実につき
一 大蔵事務官作成の脱税額計算書(6)
一 東税務署長作成の法人税確定申告書謄本(12)
一 被告人株式会社中納言作成の修正確定申告書写(29)
一 和田としえの大蔵事務官に対する質問てん末書(74)
判示第三の各事実につき
一 東税務署長作成の証明書(15)
一 国税収納官吏作成の納付書、領収証書写(30)
一 大蔵事務官作成の査察官調査書六通(33、41ないし44、50)
一 神戸財務事務所長作成の「料飲食等消費税の納付状況照会に対する回答」と題する書面(78)
一 登記官作成の法人登記薄謄本(18)
一 堤トミエ作成の定款写(21)
判示第一、第二の各事実につき
一 大蔵事務官作成の査察官調査書(38)
判示第一、第三の各二の各事実につき
一 大蔵事務官作成の査察官調査書(53)
判示第一ないし第三の各二の各事実につき
一 田上一夫作成の確認書(79)
判示全事実につき
一 被告人会社三杜代埋人及び被告人堤清一の当公判廷における供述
一 被告人堤清一の検察官に対する供述調書(88)及び大蔵事務官に対する質問てん末書六通(82ないし87)
一 田上一夫の検察官に対する供述調書(65)及び大蔵事務官に対する質問てん末書一一通(54ないし64)
一 堤トミエの大蔵事務官に対する質問てん末書五通(66ないし70)
一 瀬川一馬の検察官に対する供述調書(72)及び大蔵事務官に対する質問てん末書(71)
一 和田としえの検察官に対する供述調書(75)及び大蔵事務官に対する質問てん末書(73)
一 大蔵事務官作成の査察官調査書一二通(37ないし37、39、40、45ないし48、51、52)
一 大蔵事務官作成の調査報告書(49)
一 田上一夫作成の確認書(80)
(法令の適用)
被告人堤清一の判示各所為はいずれも法人税法一五九条一項に該当するので、所定刑中いずれも懲役刑を選択し、以上は刑法四五条前段の併合罪であるから同法四七条本文、一〇条により犯情の最も重い判示第三の一の罪の刑に法定の加重をした刑期の範囲内で同被告人を懲役一年に処し、情状により同法二五条一項を適用してこの裁判の確定した日から二年間その刑の執行を猶予する。
被告人堤清一の判示第一の各所為はいずれも被告人株式会社大阪中納言の、第二の各所為はいずれも被告人株式会社心斉橋中納言の、判示第三の各所為はいずれも被告人株式会社中納言の各事務に関してなされたものであるから、法人税法一六四条一項により同法一五九条一項の罰金刑に処すべきところ、判示第一の各罪、判示第二の各罪、判示第三の各罪はそれぞれ刑法四五条前段の併合罪であるから、同法四八条二項により合算した金額の範囲内で、被告人株式会社大阪中納言を罰金九〇〇万円に、被告人株式会社心斉橋中納言を罰金八〇〇万円に、被告人株式会社中納言を罰金七〇〇万円に処することとする。
よって、主文のとおり判決する。
(裁判官 上原茂行)
別紙(一) 修正損益計算書
自 昭和57年3月25日
至 昭和58年3月20日
<省略>
別紙(二) 修正損益計算書
自 昭和58年3月21日
至 昭和59年3月20日
<省略>
別紙(三) 修正損益計算書
自 昭和57年3月25日
至 昭和58年3月20日
<省略>
別紙(四) 修正損益計算書
自 昭和58年3月21日
至 昭和59年3月20日
<省略>
別紙(五) 修正損益計算書
自 昭和57年6月1日
至 昭和58年5月31日
<省略>
別紙(六) 修正損益計算書
自 昭和58年6月1日
至 昭和59年5月31日
<省略>