大阪家庭裁判所 昭和34年(家イ)57号 審判 1959年3月30日
申立人 山田ミツ子(仮名)
相手方 山田信男(仮名)
主文
申立人と相手方とを離婚する。
双方の長女順子の親権者を相手方と定める。
理由
本件申立の要旨は、申立人と相手方は昭和二九年八月○○日婚姻届をした夫婦であるが、相手方は性質怠惰で遊興に耽り暴行を働く等で婚姻を継続することができないので、昭和三二年一一月より別居しているが、この度離婚し双方間の長女順子の親権者を相手方と定めるよう調停を求めると云うのである。
相手方は、山口家庭裁判所下関支部に嘱託審問の結果、申立人との離婚及び長女の親権者を相手方と定めることを承諾した。
しかしながら、相手方は当裁判所に出頭することができないため、調停は成立しないけれども、当裁判所は双方のため衡平に考慮し、一切の事情を観て、双方を離婚し、長女の親権者を相手方と定めるを相当と認め、家事審判法第二四条によつて主文のとおり審判する。
(家事審判官 谷村経頼)