大阪高等裁判所 昭和24年(を)3508号 判決 1950年3月04日
被告人
崎山武次
主文
本件控訴はこれを棄却する。
當審の未決勾留日數中百二十日を本刑に算入する。
理由
弁護人池部甚一郞の控訴趣意第三点について
しかし事後審の制度では覆審と異り原審判決の當否を審査するのであつてその當否の判断は原審判決言渡當時を標準とすべきこと勿論である。
從つて本件において被告人が昭和六年十月五日生である以上原審判決のあつた昭和二十四年九月十四日當時にはいまだ滿十八年に達していなかつたわけであるから、被告人に対し原審が少年法の定めるところに從い不定期刑を言渡したのは相當であり所論の違法ありとはいえない。