大判例

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大阪高等裁判所 昭和25年(う)114号 判決 1950年4月05日

被告人

加瀨田國一

主文

本件控訴を棄却する。

理由

弁護人加藤龍雄控訴趣意第三点について。

しかし、原判決挙示の証拠を綜合すれば原判示第三の事実関係は被告人が判示税務署の玄関に錠を施して置いた他人の自轉車を見てこれを盜み去ろうと思い右の錠を外して自轉車を手に持ちその方向轉換をしたと言うのであつて茲に該自轉車につきその所有者の支配を排除して被告人の握持即ち現実な支配力下に移したものに外ならぬから窃盜として既遂の段階に達したものと認めるのが相当である。

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