大阪高等裁判所 昭和27年(う)1478号 判決
しかし昭和二七年二月一日から改正施行された刑事訴訟規則第四四条第三一号によると、公判手続を更新したときは公判調書上その旨及び特定事項を記載することを要するに止まり、更新手続の内容たる個々の証拠調施行事実のごときは記載要件になつていないのであるから、同年五月二〇日の公判期日の調書において公判手続を更新した旨の記載がある以上、特に証拠調の点に関する記載がないからといつて、それだけで証拠調がなかつたものとはいい難く、むしろ他に特にかかる手続がとられなかつたような形跡がないかぎり証拠調は従前と同様に行われたものと解せざるを得ない。されば右公判調書上記載のないことのみを理由に証拠調がなかつたものと速断しこれを前提とする所論は採用できない。