大判例

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大阪高等裁判所 昭和28年(う)1551号 判決

弁護人は、原判決は判示第二の被告人の行為を窃盗罪に問擬したけれども、本件は取りのこしの花であつて所有権を抛棄したものであるから窃盗罪の財物とはいえない。従つて無罪であると主張する。

しかし、原判決挙示の証拠によれば被告人は昭和二十八年四月二十日頃生花師匠上田吉郎の花畑において同人の育成した生花約十本を花市場へ卸売りするために窃取したものであること、後日被告人は被害弁償として金百円を上田に受け取つてもらつたこと、時価にして五、六十円相当のものであることが認められる。従つて右被害法益の占有及び価格の程度はいずれも窃盗罪として罰すべき程度のものであることが明らかである。右被害者が所有権を抛棄していたものと認めるに足る証拠は一つもない。

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