大判例

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大阪高等裁判所 昭和28年(う)283号 判決

按ずるに外国人登録証明書はこれに貼付せられた写真の本人が該証明書に表示せられた氏名、生年月日、国籍、住所その他の記載に該当する外国人として登録せられあることを証明する文書であるからこれに貼付せられた外国人甲の写真を擅に剥して別人乙の証明書として使用する為乙の写真を貼付けるときは最早既存文書である甲の外国人登録証明書の内容を変更したに止まるものではなく甲には全く無関係の文書となるのであるから既存文書の一部を利用して別個に独立の新しい乙の外国人登録証明書を偽造したものというべきである。

原判決の挙示する証拠によれば原判決摘示の事実すなわち被告人が密入国者である姜又守敏をして同人の外国人登録証明書として使用させる目的をもつて昭和二七年一一月八日頃原判示の被告人自宅において擅に原判示丸龜市長作成名義に係る被告人の兄李英炯の外国人登録証明書に貼付けてあつた李英炯の写真の上に原判示の方法により姜又守敏の写真を貼付けて同市長作成名義に係る李英炯の氏名等を藉り外国人姜又守敏の登録証明書一通(証第一号)を作成した事実を認めることができるから被告人の右所為は刑法上公文書偽造罪に該当し原審が右行為につき刑法第一五五条第一項を適用処断したことは相当であつて記録を精査しても原審の事実認定が誤つていることを疑うに足る証跡は見当らない。

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