大阪高等裁判所 昭和28年(う)418号 判決
原判決の挙示する証拠によれば原判示二種のポスターは一般に新聞紙がよく試みる速報又は特報と称して掲示するポスターに似た形式をとつているが単に選挙に関し報道及び評論を掲載したものでなく昭和二十七年九月二十八日掲示のポスターは同掲記の各候補者四名に投票を得しめない目的で又同年十月一日掲示のポスターは岡田まちに投票を得しむる目的でそれぞれこれを掲示したものであることが認められる。新聞紙が選挙に関し報道及び評論を掲載するの自由は妨げられないが新聞紙と雖選挙に関する報道及び評論の範囲を逸脱して特定の候補者に投票を得又は投票を得しめないため選挙運動としてポスターの掲示を為すことは許されないのであつて右二種のポスターは新聞丹後民声が新聞紙の一部として掲示したものであつても違法性を阻却するものでない。従つて原判決が原判示二種のポスターが公職選挙法第百四十六条第一項に違反するものとして処断したのは相当であつて論旨は理由がない。