大阪高等裁判所 昭和54年(行コ)13号 判決 1980年1月31日
大阪市浪速区広田町八番地
控訴人
福森徳三郎
右訴訟代理人弁護士
鈴木康隆
大阪市浪速区船出一丁目三五番地の四
被控訴人
浪速税務署長
岡実
右指定代理人
大堅敢
同
吉田周一
同
安居邦夫
同
岡山栄雄
主文
本件控訴を棄却する。
控訴費用は控訴人の負担とする。
事実
一、当事者の求めた裁判
(控訴人)
原判決を取り消す。
被控訴人が控訴人の昭和四四年分所得税について昭和四六年八月三〇付でした再更正処分を取り消す。
訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。
との判決
(被控訴人)
主文同旨の判決
二、当事者の主張
控訴代理人において、控訴人は大阪市に対し休業中の営業補償を求めたものではなく、移転先の確保を求めたものであって、大阪市から控訴人に支払われた補償金は、その名目のいかんにかかわらず土地使用権についての対価補償である、と述べたほかは、原判決の事実摘示と同一であるから、これをここに引用する。
三、証拠
(控訴人)
甲第一ないし第五号証を提出。
原審証人矢野光春、原審及び当審証人福森雍四の各証言を援用。
乙号各証の成立を認める。
(被控訴人)
乙第一ないし第一八号証を提出。
原審証人矢野光春の証言を援用。
甲号各証の成立を認める。
理由
当裁判所も控訴人の本訴請求は理由がないと判断するものであって、その理由は、原判決理由中の説示と同一(ただし、原判決九枚目表二行目に「事実所得金額」とあるのを「事業所得金額」と訂正する。)であるから、これをここに引用する。当審における証人福森雍四の証言によっては未だ右認定を覆すことはできない。
よって、控訴人の本訴請求を棄却した原判決は正当で、本件控訴は理由がないからこれを棄却し、訴訟費用の負担につき民訴法九五条、八九条を適用して主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 大野千里 裁判官 岩川清 裁判官 島田禮介)