大阪高等裁判所 昭和56年(行コ)48号 判決 1982年9月17日
大阪市阿倍野区王子町一丁目一番二三号
控訴人
宮森里子
右訴訟代理人弁護士
吉岡良治
同市同区三明町二丁目一〇番二九号
被控訴人
阿倍野税務署長
中西晃一
右指定代理人検事
田中治
同
法務事務官 国友純司
同
大蔵事務官 中西昭
同
西野但
主文
本件控訴を棄却する。
控訴費用は控訴人の負担とする。
事実
(申立)
一 控訴人は、「原判決を取り消す。被控訴人が昭和五四年二月二三日した控訴人の昭和五二年分の所得税の更正処分及び過少申告加算税賦課決定処分のうち、総所得金額を九四万七、二八〇円として算出した所得税額及びこれに伴う過少申告加算税を超える部分を取り消す。訴訟費用は第一・二審とも被控訴人の負担とする。」との判決を求めた。
二 被控訴人は、主文と同旨の判決を求めた。
(主張、証拠等)
当事者双方の主張、証拠関係等は、左記のほか、原判決の事実摘示に記載するとおりであるから、これを引用する(但し、原判決六枚目表一一行目以下を、「(一)原告。証人園山こと宮森淑子の証言を援用。乙第一号証、同第六号証の二の成立を認め、その余の乙号各証の成立は不知。(二)被告。乙第一ないし第六号証(但し、第二ないし第四号証、第六号証は各一・二)を提出。」と改める)。
一 控訴人
1 甲第一ないし第四号証を提出。
2 当審における控訴人本人尋問の結果を援用。
3 乙第七、第九号証の各一・二の成立は不知。同第八号証の成立を認める。
二 被控訴人
1 乙第七号証の一・二、第八号証、第九号証の一・二を提出。
2 甲第一、二号証の成立を認める。同第三号証のうち、一枚目の税務署作成部分の成立を認める。二枚目の住友生命我孫子営業所長作成部分の成立を否認する。その余の部分の成立は不知。同第四号証の成立は不知。
理由
一 当裁判所は、当審における新たな証拠調の結果を斟酌しても、控訴人の請求は理由がなく棄却すべきものと判断する。
その理由は、左記のほか、原判決の理由に記載するとおりであるから、これを引用する。
1 原判決六枚目裏一一行目の、「三項には、」の次に、「調査に基づくことのほか、」を挿入する。
2 原判決七枚目表三行目の、「通知書には、」の次に、「青色申告の場合と同様の」を挿入する。
3 原判決八枚目表一三行目から同枚目裏五行目までを、次のとおり改める。
「(2) そして、成立に争いのない乙第一号証、弁論の全趣旨により成立が認められる乙第二ないし第四号証の各一、同第五号証、同第六号証の一、並びに原審証人園山こと宮森淑子の証言及び当審における控訴人本人尋問の結果(いずれも後記措信しない部分を除く。)に弁論の全趣旨を総合すると次の事実が認められ、右証人宮森淑子の証言及び控訴人本人尋問の結果中、右認定に反する部分は前掲証拠に照らし措信できず、他に右認定を左右するに足る証拠はない。」
4 同枚目裏九行目の、「長田正明」の次に、「(当時一八才で親権者は原告)」を挿入する。
5 原判決一〇枚目表一〇行目の、「四月二三日」の次に、「(本件保険契約をした翌日)」を挿入する。
二 してみれば、原判決は相当であって、本件控訴は理由がないから棄却することとし、行訴法七条、民訴法八九条、九五条を適用して、主文のとおり判決する。
(裁判所裁判官 栗山忍 裁判官 矢代利則 裁判官 松尾政行)