奈良地方裁判所 昭和49年(わ)44号 判決
被告人山本太三郎を罰金三〇〇〇万円に、被告人山本太一を懲役一年に、各処する。
被告人山本太三郎がこの罰金を完納することができないときは、金五万円を一日に換算した期間、同被告人を労役場に留置する。
被告人山本太一に対し、この裁判確定の日から三年間、右刑の執行を猶予する。
適用した罰条
被告人山本太三郎について所得税法二三八条、二四四条、刑法四五条前段四八条二項、一八条
被告人山本太一について、所得税法二三八条、刑法四五条前段四七条本文、一〇条、二五条一項
罪となるべき事実
当裁判所が認定した罪となるべき事実は、起訴状記載の公訴事実と同一であるから、ここにこれを引用する。
裁判所書記官 川西浩
(裁判官 岩川清)
右は謄本である。
昭和四九年八月九日
奈良地方裁判所
裁判所書記官 川西浩
起訴状
左記被告事件につき公訴を提起する。
昭和四九年三月八日
奈良地方検察庁
検察官 検事 加藤保夫
奈良地方裁判所
本籍 奈良県桜井市大字箸中一、〇四六番地
住居 本籍地に同じ
職業 そうめん製造販売業
在宅 山本太三郎
明治二九年七月二八日生
本籍 奈良県桜井市大字箸中一、〇四六番地
住居 本籍地に同じ
職業 そうめん製造販売業手伝
在宅 山本太一
昭和六年三月三一日生
公訴事実
被告人山本太三郎は、桜井市大字箸中一、〇四六番地において、「三輪そうめん山本」という商号で、そうめんの製造販売業を経営している者であり、被告人山本太一は、右事業の従業員であって、被告人太三郎に代ってその業務全般を統轄している者であるが、被告人太一において、被告人太三郎の業務に関し
第一、昭和四五年一月一日から同年一二月三一日までの間における被告人太三郎の実際所得金額は、五二、四四三、一二七円、これに対する所得税額は二九、一五一、六〇〇円であるのにかかわらず、売上の一部を除外し、架空仕入を計上し、かつたな卸の一部を除外する等の不正の手段によって、所得を秘匿したうえ、同四六年三月一一日所轄桜井税務署長に対し、右年分の所得金額が一三、三二八、〇七四円、これに対する所得税額が五、二四一、二〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって右正当税額との差額二三、九一〇、四〇〇円をほ脱し、
第二、同四六年一月一日から同年一二月三一日までの間における同被告人の実際所得金額は九七、三二五、二二八円、これに対する所得税額は六〇、三六八、二〇〇円であるのにかかわらず、前同様の不正の手段によって所得を秘匿したうえ、同四七年三月八日、同税務署長に対し、右年分の所得金額が一五、九六九、五五五円、これに対する所得税額が六、二七四、九〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって右正当税額との差額五四、〇九三、三〇〇円をほ脱し、
第三、同四七年一月一日から同年一二月三一日までの間における同被告人の実際所得金額は、一一三、〇九二、四九一円、これに対する所得税額は七二、〇八八、七〇〇円であるのにかかわらず、前同様の不正の手段によって所得を秘匿したうえ、同四八年三月九日、同税務署長に対し、右年分の所得金額が二三、七〇七、七三四円、これに対する所得税額が一〇、五八三、二〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もって右正当税額との差額六一、五〇五、五〇〇円をほ脱し
たものである。
罪名及び罰条
所得税法違反
一、被告人山本太三郎につき同法第二三八条、第二四四条
二、被告人山本太一につき同法第二三八条