奈良地方裁判所 昭和61年(わ)81号 判決
主文
被告人マルコ株式会社を罰金二、五〇〇万円に、
被告人正岡博を懲役一年六月にそれぞれ処する。
被告人正岡博に対し、この裁判の確定した日から三年間その刑の執行を猶予する。
(罪となるべき事実の要旨)
被告人会社マルコ株式会社は、奈良県橿原市南八木町二丁目二番二六号に本店を置き、婦人用下着卸売業を営むもの、被告人正岡博は、同会社の代表取締役としてその業務全般を統轄しているものであるが、被告人正岡は、被告人会社の業務に関し、その所得を秘匿して法人税を免れようと企て、
第一 昭和五六年一一月一日から同五七年一〇月三一日までの事業年度における所得金額は四、四七七万七、二四九円、これに対する法人税額は一、七七五万八、二〇〇円であるにもかかわらず、公表経理上、架空仕入を計上するなどし、よって得た資金を借名及び家族名義の定期預金等として留保するなどの不正手段により、その所得金額のうち三、八七四万六、二七四円を秘匿した上、昭和五七年一二月二二日、奈良県大和高田市三和町二番一七号所在の所轄葛城税務署において、同税務署長に対し、所得金額が六〇三万九七五円、これに対する法人税額が一七二万九〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、よって、同事業年度の正規の法人税額一、七七五万八、二〇〇円との差額一、六〇三万七、三〇〇円をほ脱し、
第二 昭和五七年一一月一日から同五八年一〇月三一日までの事業年度における所得金額は五、三五六万六、九七六円、これに対する法人税額は二、一四七万一、三〇〇円であるにもかかわらず、公表経理上、期末棚卸商品の一部を除外するなどの不正手段により、その所得金額のうち四、一六一万一、五四八円を秘匿した上、昭和五八年一二月二三日、前記葛城税務署において、同税務署長に対し、所得金額が一、一九五万五、四二八円、これに対する法人税額が三九九万四、七〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、よって、同事業年度の正規の法人税額二、一四七万一、三〇〇円との差額一、七四七万六、六〇〇円をほ脱し、
第三 昭和五八年一一月一日から同五九年一〇月三一日までの事業年度における所得金額は三億二、八五二万九、三九三円、これに対する法人税額は一億四、一一三万四、三〇〇円であるにもかかわらず、公表経理上、架空仕入を計上し、また、期末棚卸商品の一部を除外するとともに、売上の一部を翌期に繰延べるなどし、よって得た資金を借名及び家族名義の定期預金等として留保するなどの不正手段により、その所得金額のうち二億七、七四〇万八、三〇二円を秘匿した上、昭和五九年一二月二五日、前記葛城税務署において、同税務署長に対し、所得金額が五、一一二万一、〇九一円、これに対する法人税額が二、一〇一万六、六〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、よって、同事業年度の正規の法人税額一億四、一一三万四、三〇〇円との差額一億二、〇一一万七、七〇〇円をほ脱し
たものである。
(適用した罰条)
一 被告人マルコ株式会社、
法人税法一六四条一項、一五九条一項、一五九条二項、刑法四八条二項
一 被告人正岡博
法人税法一五九条一項、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、二五条一項
裁判所書記官 横田博
(裁判官 加島義正)