宇都宮地方裁判所 平成5年(わ)387号 判決
主文
被告人株式会社コダイラを罰金二五〇〇万円に、被告人小平隆一を懲役一年にそれぞれ処する。
被告人小平隆一に対し、この裁判の確定した日から四年間その刑の執行を猶予する。
訴訟費用は、被告人株式会社コダイラ及び被告人小平隆一の連帯負担とする。
理由
(罪となるべき事実)
被告人株式会社コダイラ(平成二年二月六日以前の商号は有限会社小平鈑金工業所、同年二月七日から同年五月八日までの商号は有限会社コダイラ)は、栃木県鹿沼市茂呂八二八番地(平成二年二月六日以前は同市上日向七五四番地二)に本店を置き、鉄道車両の鋼構造物製缶鈑金工事等を目的とするもの、被告人小平隆一は、被告人会社の代表取締役としてその業務全般を統括しているものであるが、被告人小平隆一は、被告人会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、売上の一部を除外し、架空・水増し外注費を計上するなどの方法により 所得を秘匿した上、
第一 昭和六三年一一月一日から平成元年一〇月三一日までの事業年度における、被告人会社の実際所得金額が一億二〇一万四九〇一円あったにもかかわらず、平成元年一二月二五日、同市東末広町一九三四番地の二四所在の所轄鹿沼税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が一九九六万九二二円で、これに対する法人税額が七四〇万七一〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、被告会社の右事業年度における正規の法人税額四一八六万九八〇〇円と右申告税額との差額三四四六万二七〇〇円を免れ、
第二 平成元年一一月一日から同二年一〇月三一日までの事業年度における、被告人会社の実際所得金額が七四七三万二六六九円あったにもかかわらず、平成二年一二月二六日、前記鹿沼税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が二五八四万九九八八円でこれに対する法人税額が九四四万八二〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、被告人会社の右事業年度における正規の法人税額二九〇〇万一四〇〇円と右申告税額との差額一九五五万三二〇〇円を免れ、
第三 平成二年一一月一日から同三年一〇月三一日までの事業年度における、被告人会社の実際所得金額が一億九三二五万四三九一円あったにもかかわらず、平成三年一二月二五日、前記鹿沼税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が七六八〇万六九三四円でこれに対する法人税額が二七九五万九八〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、被告会社の右事業年度における正規の法人税額七一六二万七八〇〇円と右申告額との差額四三六六万八〇〇〇円を免れ
たものである。
(適用した罰条)
被告人株式会社コダイラの判示各所為は、各事業年度毎に法人税法一六四条一項、一五九条一項に、被告人小平隆一の判示各所為は、各事業年度毎に同法一五九条一項にそれぞれ該当するところ、被告人株式会社コダイラについては情状により同法一五九条二項を適用し、被告人小平隆一については所定刑中懲役刑を選択し、以上は刑法四五条前段の併合罪であるから、被告人株式会社コダイラについては同法四八条二項により合算した金額の範囲内で罰金二五〇〇万円に処し、被告人小平隆一については同法四七条本文、一〇条により犯情の最も重い判示第三の罪の刑に法定の加重をした刑期の範囲内で懲役一年に処し、被告人小平隆一に対し情状により同法二五条一項を適用してこの裁判の確定した日から四年間その刑の執行を猶予し、訴訟費用は、刑事訴訟法一八一条一項本文、一八二条により被告人株式会社コダイラ及び被告人小平隆一に連帯して負担させることとする。
(裁判官 山口久夫)