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山口地方裁判所 昭和55年(わ)96号 判決 1980年7月31日

本店の所在地

山口市旭通り二丁目九番一九号

法人の名称

山口建設株式会社

代表者の住居

山口市旭通り二丁目九番二四号

代表者の氏名

砂川敏男

本籍

山口市堂の前町六一六番地

住居

山口市旭通り二丁目九番二四号

会社役員

砂川敏男

昭和一三年五月二六日生

右両名に対する法人税法違反被告事件につき、当裁判所は、検察官上野富司出席のうえ審理を終え、次のとおり判決する。

主文

被告人会社を罰金七〇〇万円に、被告人砂川敏男を懲役一〇月に各処する。

被告人砂川敏男に対しこの裁判確定の日から二年間右懲役刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人山口建設株式会社は、山口市旭通り二丁目九番一九号に本店を置き土木建築請負業等を営むもの、被告人砂川敏男は、同会社の代表取締役としてその業務全般を統轄しているものであるが、被告人砂川敏男は、同会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、

第一、同会社の昭和五二年二月一日から昭和五三年一月三一日までの事業年度において、その所得金額が九〇、一四〇、九九六円で、これに対する法人税額が三五、二三四、一〇〇円であるのにかかわらず、公表経理上、架空または水増しの外注費、工事材料費、消耗品費等を計上し、あるいはたな卸材料の一部を除外する等の行為により右所得の一部を秘匿したうえ、昭和五三年三月三一日、同市黄金町七番二八号所在の山口税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が五八、六三〇、一二七円で、これに対する法人税額が二一、二二三、七〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって不正の行為により法人税一四、〇一〇、四〇〇円を免れ

第二、同会社の昭和五三年二月一日から昭和五四年一月三一日までの事業年度において、その所得金額が七三、二六九、六三三円で、これに対する法人税額が二七、四四七、六〇〇円であるのにかかわらず、前同様の行為により右所得の一部を秘匿したうえ、昭和五四年三月三一日、前記山口税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が四八、六三五、四二〇円で、これに対する法人税額が一六、五〇二、九〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって法人税一〇、九四四、七〇〇円を免れ

たものである。

(証拠の標目)

判示の全事実につき

一、被告人の

(1)  当公判廷における供述

(2)  検察官に対する供述調書

(3)  大蔵事務官に対する質問でん末書(一一通)

(4)  作成にかかる「上申書」と題する書面(二通)

一、大蔵事務官作成の「脱税額計算書説明資料」並びに「調査事績報告書」(昭和五四年一一月一五日付・二通、昭和五五年一月一三日付、同年二月一八日付・三通、同月二八日付・調査項目が「期末棚卸資産高の確定について」、「期末棚卸資産高の過大計上額について」、「支払手数料の確定について」と題するものの三通、同年三月六日付・調査項目が「公租公課の確定について」、「修理費の確定について」と題するものの二通、同月七日付)

一、山口税務署長作成の証明書(同年三月二六日付)

一、登記官作成の登記簿謄本

一、押収してある「法人税決定決議書」一綴(昭和五五年押第三三号の1)

判示第一の事実につき

一、山口税務署長作成の証明書(同年二月二六日付・被告人会社の昭和五二年二月一日昭和五三年一月三一日事業年度分の修正確定申告書に関するもの、昭和五五年三月四日付・領収合計一、三三五万二、三〇〇円の領収済通知に関するもの)

一、大蔵事務官作成の「調査事績報告書」(同年三月六日付・調査項目が「消耗品費の確定について」と題するもの)並びに脱税額計算書(自昭和五二年二月一日至昭和五三年一月三一日とあるもの)

一、泰井義治作成の「証明書」と題する書面

判示第二の事実につき

一、山口税務署長作成の証明書(同年二月二六日付・被告人会社の昭和五三年二月一日昭和五四年一月三一日事業年度分の修正確定申告に関するもの、昭和五五年三月四日付・領収合計額一、二三二万二、二〇〇円の領収済通知に関するもの)

一、大蔵事務官作成の「調査事績報告書」(同年二月二八日付・調査項目が「架空工事経費の確定について」、「架空福利厚生費について」、「雑収入の確定について」、「固定資産売却益の除外額について」と題するものの四通)並びに脱税額計算書(自昭和五三年二月一日至昭和五四年一月三一日とあるもの)

(法令の適用)

被告人会社の判示各所為はいずれも法人税法一六四条一項、一五九条、七四条一項二号に、被告人砂川敏男の判示各所為はいずれも同法一五九条一項、七四条一項二号にそれぞれ該当するところ、被告人会社は法人でありその情状に鑑み同法一五九条二項所定の罰金刑で処断することとし、被告人砂川敏男につき所定刑中懲役刑を選択し、以上は被告人毎に刑法四五条前段の併合罪であるから、被告人会社につき同法四八条二項により各罪所定の罰金の合算額の範囲内で、被告人砂川敏男につき同法四七条本文、一〇条により犯情の重いと認める判示第一の罪の刑に法定の加重をなした刑期の範囲内で、被告人会社を罰金七〇〇万円に、被告人砂川敏男を懲役一〇月に各処し、被告人砂川敏男に対し同法二五条一項を適用してこの裁判確定の日から二年間右懲役刑の執行を猶予することとする。

よって、主文のとおり判決する。

(裁判官 中村行雄)

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