大判例

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山口家庭裁判所船木支部 昭和30年(家イ)41号 審判

1、申立人は相手方と昭和三年○月に結婚し其当時本籍に於て相手方と共に農業に従事し平穏なる家庭生活を続けていました。

2、申立人と相手方とは昭和五年に○○市に来り相手方は市役所の道路工夫に雇はれ申立人は、家事に従事していました。

3、而して相手方は昭和十四年頃上記市役所を辞し日稼として農業に従事して居りましたる処大東亜戦争勃発して間もなく徴用として岩国に行き其後召集に因り、岡山の某部隊に入隊致しました。

4、其後昭和二〇年八月終戦に因り召集解除となり、同年九月に帰京し日稼として農業に従事して居りしが如何なる理由か甚仕事に懶け、休み勝の日が多くなりました。

5、昭和二七年頃から相手方は漸次申立人を欺いて仕事を休み飮酒し金が無いときは致る処で借金をして飮酒に耽り家庭を省みず遂には家財道具類迄持ち出しては、入質若くは売却する等之れに付申立人は相手方に詰じれば相手方は全然耳をかせず暴力で申立人を欧打しましたが、それでも、申立人は相手方が改俊することがあらんと家業に務めておりましたが相手方の飮酒は倍々募り其結果は前記の通り欧打する等常人の為す行為ではありません。

6、因つて申立人は一時身を隱して居りました事もありますが、相手方の飮酒は依然として止まず遂には申立人が万一の場合の用意にと僅かながら貯金しておりました金を無断で引出し費消される等而して今日では家財道具とても殆んどなく申立人が働いた給料迄取上げられ飮酒に費消され剰さへ欧打され負傷される等今日迄の数々の暴力行為を受けては、これ以上我慢も出来ません。

7、現在は勿論将来に於て相手方に対し愛情も又夫としての価値も全然ありません因つて希望もありません、現在の夫婦生活をこれ以上続ける事も出来ませんので茲に申立趣旨の通り御調停を求める次第であります。

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