岐阜地方裁判所 昭和60年(特わ)719号 判決
判決主文
被告人を懲役一年及び罰金一〇〇〇万円に処する。
右罰金を完納することができないときは、金五万円を一日に換算した期間、その被告人を労役場に留置する。
この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。
訴訟費用は被告人の負担とする。
(罪となるべき事実)
被告人は、岐阜市早田栄町四丁目二二番地に本部事務所を設け、同市栄新町三丁目九八番地ほか五か所において、和風料理店「大かまど料理池之坊」等六店舗を保有し飲食業等を営むものであるが、所得税を免れようと企て、確定申告に際して、右「大かまど料理池之坊」ほか二店の売上金の一部を除外して、これによって得た資金を簿外預金等にするなどの方法により、所得の一部を秘匿した上
第一 昭和五七年分の実際所得金額が三九、〇〇一、一三四円であり、これに対する所得税額が一六、八七三、六〇〇円であるのに、右実際所得金額三九、〇〇一、一三四円を秘匿した上、同五八年三月一五日、岐阜県大垣市丸の内二丁目三〇番地所在大垣税務署において、同税務署長に対し、所得金額が二、一八七、七三六円であるが、繰越損失二、一八七、七三六円を控除したので、これに対する所得税額は零円である旨の虚偽過少の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、前記正当税額との差額一六、八七三、六〇〇円の所得税を免れ
第二 昭和五八年分の実際所得金額が二一、六六九、八四〇円であり、これに対する所得税額が七、〇二一、五〇〇円であるのに、右実際所得金額二一、六六九、八四〇円を秘匿した上、同五九年三月一五日、前記大垣税務署において、同税務署長に対し、所得金額が四、〇五三、一九〇円であるが、繰越損失四、〇五三、一九〇円を控除したので、これに対する所得税額は零円である旨の虚偽過少の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、前記正当税額との差額七、〇二一、五〇〇円の所得税を免れ
第三 昭和五九年分の実際所得金額が三七、四三二、四三〇円であり、これに対する所得税額が一五、五七九、七〇〇円であるのに、右実際所得金額中二三、一五八、二二七円を秘匿した上、同六〇年三月一五日、前記大垣税務署において、同税務署長に対し、所得金額が一四、二七四、二〇三円であり、これに対する所得税額が三、一六六、一〇〇円である旨の虚偽過少の所得税確定申告書を提出し、もって不正の行為により、前記正当税額との差額一二、四一三、六〇〇円の所得税を免れたものである。
(適用した罰条)
所得税法二三八条一項、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、四八条、同法一八条、同法二五条一項一号、刑事訴訟法一八一条項本文
昭和六一年三月一三日
裁判所書記官 勅使川原久仁夫
(裁判官 橋本達彦)