大判例

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岡山家庭裁判所 昭和46年(家)656号 審判

〔主文〕被相続人亡池田清太郎の相続財産である

(1) 岡山市○○△△番△(公簿上九六四番一)地上

家屋番号〇〇二二五番

木造瓦葺平家建居宅一棟(建坪30.54平方米)

(2) 同市同字同番地

宅地56.19平方米(所有者山口幸子)に対する賃借権

を申立人に分与する。

〔理由〕申立人の代理人は主文と同旨の審判を求め、

その原因事実は、「申立人は昭和一八年から約二四年間被相続人と夫婦として主文記載の家屋で同棲生活をしてきていて、同人との間に子供は生まれず婚姻届は出さなかつたものの、同人とその生計を同じくしているものであるが、被相続人は昭和四二年九月二九日岡山市○○町○○番○○号の道路上で自動車にはねられて死亡したため、遺産相続が開始しその相続財産は主文記載の家屋と賃借権だけであつた。ところが被相続人がいるかどうか明らかでないため、申立人は、利害関係人として昭和四五年四月三〇日岡山家庭裁判所に相続財産管理人の選任を求め(昭和四五年(家)第二九四号相続財産管理人選任事件)同年五月一八日、同裁判所からその財産管理人として秋山庄一郎が選任され、直ちに就職の上、、同日から右相続財産を管理中、その後も尚二ケ月内に相続人のあることが明らかにならなかつたため、更に同年九月八日同日から二ケ月の期間を附してその間に相続債権者並びに受遺者の請求の申出の催告のための公告をしたが、その期間内に右申出がなく又、相続人も明らかでなかつたのであらためて昭和四六年二月四日、同年八月三一日までという期間を附して相続権を主張する者の申出の催告を公告したが、(昭和四六年(家)第七三号相続人捜索公告事件)、その期間中にその申出がなかつた。そこで申立人は被相続人と生前生計を同じくしていた者即ち特別縁故者として右相続財産の分与を受けたいため本申立に及んだ。」というのである。

そこで按ずるに、<証拠略>総合すると、申立人の主張事実全部が認められる。

すると、申立人は被相続人と生前その死亡直前まで内縁関係の夫婦として同棲生活を営んで生計を同じくしていたもので、いわゆる特別縁故者と認められるし且つ本件分与の申立も法定の期間内になされており、その上、他に同様の申立をしたものがないことは当裁判所に明らかである。

よつて申立人に対して特別縁故者として前記相続財産を分与するのが相当であるから民法第九五八条の三により主文のとおり審判する。 (三好昇)

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