広島地方裁判所 平成9年(わ)382号 判決
判決主文
被告人昭和興業株式会社罰金九〇〇万円に、被告人古井敏子を懲役一年六月に処する。
被告人古井敏子に対し、この裁判確定の日から三年間その刑の執行を猶予する。
(罪となるべき事実の要旨)
被告会社都市環境サービス有限会社は、広島市安佐南区祇園二丁目一四番六号に本店を置き、浄化槽清掃維持管理等を目的とする資本金五〇〇万円の有限会社、被告会社昭和興業株式会社は、同所に本店を置き、し尿くみ取り等目的とする資本金一、〇〇〇万円(平成八年二月二九日以前は二〇〇万円)の株式会社であり、被告人古井敏子は、右都市環境サービス有限会社及び昭和興業株式会社の資金管理及び経理全般を統括していたものであるが、
第一 都市環境サービス有限会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、同会社の売上の一部を除外するとともに架空給料を計上するなどの方法により所得を秘匿した上
一 平成四年四月一日から同五年三月三一日までの事業年度における同会社の実際所得金額が六、三六一万三、七八二円であったにもかかわらず、同五年五月三一日、同市安佐北区亀山二丁目二五番一〇号所轄広島北税務署において、同税務署長に対し、その欠損金額が一、四九二万一、〇四二円で、納付すべき法人税額はない旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同会社の右事業年度における正規の法人税二、三〇八万一、四〇〇円と右申告税額との差額二、三〇八万一、四〇〇円を免れ
二 平成五年四月一日から同六年三月三一日までの事業年度における同会社の実際所得金額が八、〇四六万四、三八二円であったにもかかわらず、平成同六年五月三一日、前記広島北税務署において、同税務署長に対し、その欠損金額が三二三万四、一二五円で、納付すべき法人税額はない旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同会社の右事業年度における正規の法人税二、九四〇万九、三〇〇円と右申告税額との差額二、九四〇万九、三〇〇円を免れ
三 平成六年四月一日から同七年三月三一日までの事業年度における同会社の実際所得金額が五、四七四万七、四一〇円であったにもかかわらず、平成七年五月三一日、前記広島北税務署において、同税務署長に対し、その欠損金額が四、二二七万二、〇八〇円で、納付すべき法人税額はない旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同会社の右事業年度における正規の法人税一、九七六万二、八〇〇円と右申告税額との差額一、九七六万二、八〇〇円を免れ
第二 昭和興業株式会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、同会社の架空給料を計上するなどの方法により所得を秘匿した上
一 平成四年一〇月一日から同五年九月三〇日までの事業年度における同会社の実際所得金額が二、六〇二万九、八四九円であったにもかかわらず、平成五年一一月三〇日、前記広島北税務署において、同税務署長に対し、その欠損金額が二三一万七、八〇一円で、納付すべき法人税額はない旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同会社の右事業年度における正規の法人税九〇〇万二〇〇円と右申告税額との差額九〇〇万二〇〇円を免れ
二 平成五年一〇月一日から同六年九月三〇日までの事業年度における同会社の実際所得金額が四、三一七万三、五八三円であったにもかかわらず、平成六年一一月三〇日、前記広島北税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が零円で、納付すべき法人税額はない旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同会社の右事業年度における正規の法人税一、五四二万九、六〇〇円と右申告税額との差額一、五四二万九、六〇〇円を免れ
三 平成六年一〇月一日から同七年九月三〇日までの事業年度における同会社の実際所得金額が二、六三一万七、七四七円であったにもかかわらず、平成七年一一月三〇日、前記広島北税務署において、同税務署長に対し、その欠損金額が一二八万六、二五三円で、納付すべき法人税額はない旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、同会社の右事業年度における正規の法人税九一〇万八、七〇〇円と右申告税額との差額九一〇万八、七〇〇円を免れ
たものである。
(適用した罰条)
被告人昭和興業株式会社につき
一 法人税法一六四条一項、一五九条一項、二項
二 刑法四五条前段、四八条二項
被告人古井敏子につき
一 法人税法一五九条一項、二項
二 刑法四五条前段、四七条本文、一〇条
三 刑法二五条一項
(裁判官 谷岡武教)