大判例

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広島家庭裁判所 事件番号不明 判決

本籍 岡山県児島市下津井町吹上

住居 広島市白島中町一〇番地広島駅前罹災者仮収容所内

手袋内職 金山トキノ 大正十四年十二月二十四日生

主文

被告人を懲役八月に処する。

但本裁判確定の日から参年間右刑の執行を猶予する。

被告人を右執行猶予期間中広島保護観察所の保護観察に付する。

訴訟費用は被告人の負担とする。

理由

(一)  罪となる事実

被告人は鳥取県西伯郡大篠津村において駐留軍々人相手の所謂パンパン屋を営んでいた者であるが

第一、昭和二十七年十二月上旬頃から昭和二十八年六月上旬頃までの間、同村一三七二番地安田寛正方において○保○洋○(昭和十一年四月二十五日生)が十八歳に満たない児童であるに拘らず、その年令を確めないまま慢然と駐留軍兵士約三十名を相手に淫行させ

第二、昭和二十八年六月下旬頃から同年七月中旬頃までの間、同郡中浜村大字佐斐神井田謀方において○森○江(昭和十三年三月九日生)が十八歳に満たない児童であるに拘らずその年令を確認すべき充分な方法をとらないまま駐留軍兵士約三十名を相手に淫行をさせ

たものである。

(二)  証拠

右の事実はいずれも

(1)  被告人の当公廷における供述

(2)  ○保○洋○の検察官に対する供述(第一の事実につき)

(3)  同女の身上取調書(同上)

(4)  ○森○江の検察官に対する供述(第二の事実につき)

(5)  同女の身上取調書(同上)

を綜合してこれを認める。

(三)  法令の適用

被告人の右各行為は児童福祉法第三十四条第一項第六号、第六十条第一項、第三項に該当するを以て所定刑中懲役刑を選択し、右各行為は刑法第四十五条の併合罪にあたるを以て同法第四十七条、第十条により法定の加重をなした刑期範囲内において被告人を懲役八月に処すべきも、情状刑の執行を猶予するを相当と認め同法第二十五条に則り本裁判確定の日から参年間右刑の執行を猶予するものとし、同条の二により被告人を広島保護観察所の保護観察に付する。尚、訴訟費用は刑事訴訟法第一八一条により被告人をして負担せしむべきものとする。

(裁判官 森田宗一)

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