大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

広島家庭裁判所尾道支部 平成11年(家)27号

主文

本件申立てを却下する

理由

1  申立ての趣旨

広島県三原市<以下省略>筆頭者Xの戸籍中、筆頭者荘一の「戸籍に記載されている者」欄の出生年月日及び「身分事項」欄の出生日に、いづれも「昭和20年○月○日」とあるのを、「昭和22年○月○日」とそれぞれ訂正することを許可する。

2  当裁判所の判断

(1)  申立人は、事実上の実父の参考人B(以下、「B」という)の実母であるE(以下「E」という)が申立人の出生届出をする際、「昭和22年生」と記載すべきところを「昭和20年生」と誤記して届出がなされたと主張する。

(2)  そこで検討するに、当裁判所家庭裁判所調査官F作成の調査報告書によれば、申立人は、同調査官に対し、上記主張事実に添う陳述をしていることが認められる。しかし、これを裏付けるに足る的確な証拠がない。

(3)  上記調査報告書によると、申立人の養母である参考人D(以下、「D」という)は、申立人の出生届出時にEに同行しており、Eの指示によりDが申立人の出生年を「昭和20年生」と届出書に記載した旨の陳述をしていることが認められる。

(4)  また上記調査報告書によると、D及びBは、ともに、Bが兵役から戻ったのは昭和20年末もしくは昭和21年であるので、申立人が昭和20年生とするのは不合理である旨の陳述をしていることが認められる。しかし同時に、両名とも、申立人が昭和22年生であるとの根拠もわからない旨の陳述をしていることも認められる。

(5)  上記の事実に基づくと、申立人が昭和22年生であるとの明確な事実を認めることができない以上、戸籍の記載に錯誤があると認めるに由ないものといわざるを得ない。

よって、主文のとおり審判する。

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!