大判例

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広島高等裁判所 昭和25年(う)878号 判決

本件記録を精査するに、本件記録中に編綴してある被告人等に対する本件起訴状に契印を欠いて居ることは所論の通りで、刑事訴訟規則第五十八条第二項に官吏其の他の公務員がつくるべき書類には毎葉に契印しなければならぬ旨規定してあることも、所論の通りである。併し書類が一定の法式を必要とするのは其の成立と内容の真実性とを保証する目的に出るものであるが、書類の方式に瑕疵があるからといつて、すべて其の成立と真実性を完全に否定するものではなく、方式が遵守されたのと本質的に同程度の手続的確実性が全うせられて居る限り方式違反の書類も有効と解すべきである。而して本件起訴状を見るに其の第一丁と第二丁とは終始同一筆跡で記載されて居るものと認められ、其の内容に於ても之を連結通読すれば終始連絡して居り完全一体を為すものと認められるから所論の様に契印の欠如があつても直ちに之を無効とすべきいわれはない。右起訴状に基く本件公訴の提起は有効で原審が本件公訴を棄却しなかつたのは真に相当であつて、論旨は理由がない。

(註。本件は量刑不当により一部破棄自判)

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