大判例

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広島高等裁判所 昭和26年(う)747号 判決

原判決は、被告人が梶本君人から買受けた甘藷約四百五十貫が全部品質不良であつて食糧管理法第二条所定の主要食糧たる甘藷に該当するものと認むべき証明がないと判断している。

しかし所論の如く原審公判調書中証人高橋巧明の供述記載によれば本件甘藷は大半黒班病に罹り品質不良であつたが被告人が之を買受けた当時には病勢左程進行しておらず、不良部分を切捨てれば食べられる程度であつて、全然食糧とするに耐えない程度の不良品ではなかつたものと認められる。

よつて進んで右程度の品質不良甘藷が食糧管理法第二条に所謂主要食糧となり得るや否やの点について考えるに、何人が観察するも一見到底食糧となすに耐えないものと判断できる程度に腐敗変質しておるものは兎に角、不味なるも適当に処置すれば食べられる程度の品質不良な甘藷はなお同法第二条所定の主要食糧に該当するものと解すべきである。けだし品質不良品につき之が統制品に該当するか否かを個人の判断に委するときは到底主食統制の適正な運用を期し難くなるから、かかるものは所論の如く一応所定の検査機関の規格認定に委ね以て公正な統制を行うのが適当と認められ、食糧管理法施行令もこの趣旨によつて規定されているものと解すべきである。

以上の理由により原判決は食糧管理法の解釈を誤り事実を誤認したものと云うべく、右誤認は判決に影響を及すこと明である

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