広島高等裁判所 昭和28年(う)152号 判決
記録によれば土地区劃整理委員は同委員会に出席し、換地に関する事項その他区劃整理の実施について定められた事項に関し、整理施行者である市長の諮問に応じ、審議答申する職務権限を有するに過ぎないことは所論のとおりである。
しかし刑法第一九七条の収賄罪は必ずしも公務員又は仲裁人の職務行為自体について賄路を収受した場合に限らず、職務行為と密接な関渉を有する行為について行はれた場合も亦職務に関して収賄行為のあつたものというを妨げない。而して被告人が広島市東部土地区劃整理委員会の委員として判示各土地の換地について斡旋行為をなすことは、被告人の前記職務行為に密接な関渉を有する行為と解すべきであるから、これに関して報酬を収受するにおいては収賄罪の成立するのは勿論である。