大判例

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広島高等裁判所 昭和27(や)3 高裁判例

主 文

本件請求を棄却する。

理 由

本件請求の要旨は、次のとおりである。

請求人は、請求人に対する昭和二四年政令第三〇六号違反被告事件について、昭

和二六年一二月二〇日、鳥取地方裁判所において無罪の言渡を受けたところ、右判

決に対し、検察官が控訴の申立をなし当裁判所において審理中、昭和二七年政令第

一一七号大赦令が公布されたので、同年六月四日、免訴の言渡を受け、その判決

は、その頃確定したのである。仮に、右大赦令が公布されなかつたならば、検察官

の右控訴は棄却されたであらうことは容易に考えられるけれども、右控訴の申立が

あつたため、第二審において請求人は、弁護人に対する報酬等の諸費用合計金一

三、七六〇円の出捐を余儀なくされるに至つたので、茲に刑事訴訟法第三六八条、

刑事補償法第二五条の趣旨に則りこれが補償を求める次第である。

<要旨>併しながら、刑事訴訟法第三六八条によれば、本件の如き場合は、費用補

償の請求をなし得べき事由に該当し</要旨>ないことは、極めて明らかであり、而か

も右規定は濫りにこれが拡張解釈をすることが許されないので、本件請求はそれ自

体理由がないものといわざるを得ない。

よつて、刑事訴訟規則第二三四条第三項により、主文のとおり決定をする。

(裁判長裁判官 平井林 裁判官 藤間忠顕 裁判官 組原政男)

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