大判例

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広島高等裁判所 昭和28(う)107 高裁判例

主 文

本件控訴を棄却する。

当審における訟訴費用は被告人の負担とする。

理 由

本件控訴趣意は別紙弁護人和田珍頼名義のもの及び被告人名義のもの記載のとお

りであるからその主張するところに対し当裁判所は次のとおり判断する。

<要旨>税理士法第二条第一号によれば、申告、申請、再調査若しくは審査の請求

又は異議の申立、過誤納税金の還</要旨>付の請求その他の事項(訴訟を除く)につ

き代理することとなつており、右に「その他の事項(訴訟を除く)」と規定してお

る趣旨及び税理士法立法の趣旨等より考えれば同号は必ずしも所論のように申告、

申請、再調査若しくは審査の請求又は異議の申立等税法所定の事項に限定した意味

に解すべきではなくその他一般に徴税官公署を相手方とする分納、納付の猶予等の

陳情、交渉の類をも包含するものと解するを相当とし而して同条第三号によればこ

れらの事項について相談に応ずることをも税理士業務の一としておるから被告人に

おいてなした原判示(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)(ト)の所為が同条第

三号に該当することは明瞭である。更に同条本文の「業とする」とは反覆継続の意

思を以て所定の事項をなさば足り必ずしも営利の目的に出たものであることを要し

ないものと解するを相当とするから被告人において本件所為をなすに際りたとい営

利の目的がなかつたにせよ短期間に多数回にわたり原判示のような所為をなした以

上これを目して税理士業務を行つたものとし税理士法第五九条により処断するに毫

も差支はない。論旨は何れも採用するを得ない。

よつて刑事訴訟法第三九六条を適用し本件控訴を棄却することとし同法第一八一

条第一項を適用し当審における訴訟費用は被告人をして負担せしめる。

よつて主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 平井林 裁判官 藤間忠顕 裁判官 組原政男)

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