広島高等裁判所岡山支部 昭和26年(ナ)2号 判決
原告 大塚兼太郎 外十四名
被告 岡山県選挙管理委員会
一、主 文
別紙第一目録記載の久一武松外一六名が昭和二六年四月二三日行われた岡山県小田郡真鍋島村議会議員選挙の当選の効力及び同日行われた同村長選挙における当選人山本代吉の当選を無効とする訴願に対し、同年一〇月一六日被告のなした裁決中右村議会議員選挙における原告等一五名及び坂本猪之助の当選を無効とした部分を取り消す。
訴訟費用は原告等の連帯負担とする。
二、事 実
原告等訴訟代理人は、主文第一項同旨並に訴訟費用は被告の負担とするとの判決を求め、その請求の原因として
一、原告等は主文掲記の村議会議員選挙に立候補して当選した。
二、ところが別紙第一目録記載の訴外久一武松外一六名より被告に対し、主文記載のとおり訴願を提起したところ、被告は同年一〇月一六日同記載のとおり裁決した。
三、しかし右裁決は左記事由により取り消さるべきものである。
1 前記訴願人等の提出した訴願書(甲第三号証)には訴願人の署名押印がない。即ち右訴願書には冐頭の訴願人の氏名を表示した個所に各訴願人の署名押印があるのみであるが、それには単に当事者の氏名を表示したに止りそれ以外の意味はない。わが国従来の書式よりすれば訴願書末尾の年月日と宛名である被告委員会との間に署名押印したのでなければ訴願人の署名押印ある訴願書と認めることはできない。従つて前記訴願書は不適法のものであるから被告は当然訴願を却下すべきであつたのを有効と解して裁決した違法がある。
2 右主張が理由がないとしても前記訴願は訴願人全員協議の結果取り下げることを決定し、同年九月六日総代人久一武松、山口石松、中井宗松三名々義の訴願書取下願(甲第五号証)を被告に提出し、同日被告はこれを受理したから訴願は有効に取り下げられたものである。
3 しかるに同年九月一一日頃被告委員会委員等より訴願人に対し、全員の署名押印ある取下の委任状を提出すべきことを求めたので、訴願人等は既に訴願を取り下げたけれども、念のため完全な委任状(乙第一号証)を作成して遅くとも前記裁決のなされた日の前日迄に被告に提出した。もつとも右乙第一号証の作成日附は同年八月十六日となつているが、同書類が実際作成されたのは同年九月一一日より裁決のなされた日の前日迄の間である。それ故前記訴願は2の取下が仮に有効でないとしても、右委任状を補正提出したときに取下の効果が発生したのであるからそれ以後において裁決することはできない。
4 又2の取下願は被告に提出受理されたものであるから、被告においてそれに不備な点であり、不適法のものと認めたときは、被告は正式の処分行為を以てこれを却下すべきものであるところ、被告は右取下書を非公式に総代人でない訴願人の一人に返したのみで何等公式の処分行為はしなかつたのであるから、右取下願の受理により取下の効果が発生し爾後裁決することは許されない。
5 仮にそうでないとしても被告において前記取下願を不適法と認めたときは、従来の訴願慣例により期日を定めて補正を命ずべきものであるところ、被告委員会の委員は同年九月一一日訴願人に対し同年一〇月二〇日以後に裁決するから、遅くとも同日迄に訴願人全員の署名押印した取下書を提出すべきことを命じたので、訴願人は改めて同月一四日協議の上訴願の取下を再確認して取下書を作成した上、被告に対し翌一五日右書類を提出して訴願の取下をする旨の通知をしておいたが、ルース颱風のため同月一五、一六、一七日は船便が杜絶したためやむなく同月一八日提出したところ、これより先同月一七日原告等は突如ラヂオにより同月一六日前記裁決のあつたことを知つたのである。しかし被告は一六日に裁決したと称しているが、前記の如く同月二〇日迄に補正書類の提出を命じたのであるから、その補正期間中に裁決を立案する筈はなく、従つて被告委員会の日程もなく、原案もなく、原案に対する各委員の討議意見もなされていない。甲第四号証の裁決書の作成日附は同年同月一六日となつているが、右裁決書は同月一八日訴願人全員の前記取下書が被告に提出され、従つて取下の効果が発生した後に作成したものを日附を遡らせたにすぎない。即ち本件裁決は訴願取下後になされているのである。
6 仮にそうでないとしても被告は訴願人等が取下の意思を有することを知悉していたのであるから、前記2の取下願を不適法と認めたときは訴願人等の意思を尊重し、深甚な注意を払い、親切丁寧に補正書類の提出を命じ、その提出を待つて訴願人等の意に副う措置を採るべき義務があつたのに拘らず、前記の如く被告の自ら定めた補正期間中に突如として裁決するが如きは、裁決権の濫用であつて、その裁決は違法である。
7 次に前記訴願は選挙の効力に関してなされているのであるから、これに対し被告は前記のような当選を無効とする裁決はできない。もつともこの点について総代人中井宗松、山口石松、両名々義の訴願書の補正願(甲第六号証)同久一武松名義の訴願書補正(甲第七号証の一)が提出せられ、選挙の効力に関して提起された訴願書の記載を訂正して当選の効力に関し訴願を提起したものとしているが、その訂正は許されない。若し総代人単独の意思により選挙無効の訴願を当選無効の訴願に変更し、被告においてこれを有効と認めて前記裁決をすることができるとすれば、総代人三名々義を以てした前記2の取下も亦有効といわねばならぬ。
8 仮に以上のいずれもが理由がないとしても、被告は前記選挙の有効投票一、五七四票中正当な事由なくしてなされた四六票の不在者投票、選挙人三宅いとのした選挙の規定に違背する不在者投票、以上合計四七票の投票を無効とし、これを何人に対してなされたか帰属不明の所謂潜在無効投票として、当選者の各得票数よりそれぞれ控除し、各当選者の得票数が最高位落選者のそれより少数となるものとして原告等の当選を無効としたところ、右四七票の投票が無効であることは原告等もこれを認めるから当時においては右裁決は正当であつたが、昭和二七年八月一六日公布せられ、本件にも適用される改正後の公職選挙法第二〇九条の二の規定によれば、所謂潜在無効投票は各候補者の得票数から、これをその得票数に応じて按分して得た数を差し引くべきものである。ところが前記選挙の開票区は一箇所であり、各候補者の得票数は別紙第二目録記載のとおりであるから、前記潜在無効投票を各候補者の得票数より前記規定により差し引けば、各候補者の得票数の順位に変更はなく、しかもいずれも法定得票数以上であるから原告等は当選を失はない。
以上いずれの点よりも本件裁決は取り消さるべきものであるから、その取消を求めるため本訴請求に及ぶ次第であると述べ、被告主張の事実に対し前記2の取下願を提出した際、訴願人全員の取下に関する特別授権を証する委任状を提出しなかつたことはこれを認めるが、その余は総てこれを否認する。総代人は訴願の提起、遂行、取下等全部について代理権を有しているのであるから勿論取下もなし得る。右2の取下願中の山口石松の署名押印は同人がしたものである。仮にそうでないとしても総代人は各自訴願人を代理する権限を有するから右山口石松を除くその余の二人の総代人により訴願は有効に取り下げられたものであると述べた。
被告代表者は、原告等の請求を棄却するとの判決を求め、答弁として原告等主張の事実中一、二の事実及び三の2の事実中原告等主張の取下願が被告に提出せられたが、これを訴願人の一人に返し、至急適法な取下書を提出するよう促したこと並に8の事実はいずれもこれを認めるが、その余の原告等主張の事実は全部これを否認する。
1 訴願書については別に書式は決められていないから形式上多少の瑕疵はあつても訴願人全員の署名押印ある以上適法な訴願書と認めるべきである。
2 次に原告等より同年九月六日頃前記訴願書取下願が被告に提出されたが、被告は事実調査の要ありと認めこれを受理することなく一時保管していたところ、その翌々日被告に対し訴願人山本石松、荒山松吉両名より右取下願提出については訴願人全員の承諾はなく、右書面中の総代人山口石松の署名押印は同人の意思に基かないものであることを、又総代人山口石松より右書面中の同人の署名押印は他人が無断でしたものであり訴願取下の意思はない旨をそれぞれ書面により通告してきた。ところで訴願の取下には訴願人個々の意思を証明するため取下書に全員の署名押印が必要であり、公職選挙法第二一六条訴願法第七条の総代人に関する規定は訴願の提起及び遂行についての総代委任規定であつて、取下については別に訴願人全員の取下の意思表示又は特別授権の意思表示が必要である。
しかるに原告等主張の取下願は総代人三名々義を以て作成せられ、取下についての特別授権を証する委任状がないだけでなく、総代人山口石松の署名押印は同人の意思に基かずしてなされたものであつて取下書としての要件を具備しない不適法なものである。そこで被告は同年九月一一日頃被告委員会の書記をして前記真鍋島村に出張させ、訴願人に全員の署名押印ある取下書を作成して提出すべきことを命じ、前記取下願を訴願人に返したところ、訴願人はこれを了承して右書類を受領したのである。従つて原告等主張の訴願取下は単に形式上不適法であつたばかりでなく、実質上においても訴願取下は撤回されたのであるから、被告としては本件訴願を裁決すべき義務はなくなつていないのである。しかし被告は有効な訴願取下書の提出される可能性あることを考慮し、その後約一月に亘り再三再四村役場を通じ訴願取下の実状、取下に関する訴願人全員の同意の可能性等について照会したが要領を得ず、同年一〇月一一日前記訴願総代人三名の出頭を求めたところ、山口石松、中井宗松の両名が来たので訴願書の一部補正並に訴願取下の意思の有無について話したところ、取下の意思を表明せず公職選挙法第二一三条所定の裁決期間も満了するので、同月一六日裁決したのであつて原告等主張のような違法はない。
裁決後に訴願取下書を提出しても裁決の効力に何等の消長を及ぼすものではない。
3 又原告等は選挙無効の訴願に対し当選無効の裁決をすることはできないというが、本件の異議申立は当選の効力についてなされており、本件訴願は右異議を却下した決定についてなされたものであるところ、訴願の要旨は前記村議会議員選挙を無効とする裁決を求めるというにあつたが、その内容は選挙並に当選の効力の双方に亘つていたので、被告は両者について判断したのであつて何等違法はない。原告等主張の(7)の補正書類が提出されなくとも本件の裁決をなし得るは勿論であると述べた。(各証拠省略)
三、理 由
原告等主張の一、二の事実はいずれも当事者間に争がない。
よつて三の1乃至8の主張について遂次判断する。
1について、
成立に争のない甲第三号証訴願書によれば、冒頭の各訴願人の身分、職業、住所、年齢を記載した個所に各訴願人の署名押印があり、その次に右総代人として久一武松、中井宗松、山口石松の署名押印があるのみで原告等主張の個所に各訴願人の署名押印のないことは明白である。しかし訴願法第六条において訴願書に訴願人が署名押印することを要求しているのは、それが訴願人の意思に基いて作成されたものであることを証明するためであるから、いずれの個所であろうと、たとえ冒頭の当事者の氏名を表示する個所であつても訴願人の署名押印があつて訴願書が訴願人の意思に基いて作成されたものと認められる以上、これを不適法として却下すべきものではない。そして右訴願書が訴願人の意思に反して作成されたことを認める証拠は一もないから、この点に関する原告等の主張は採用しない。
2乃至6について、
次に前段認定の事実に前顕甲第三号証、成立に争のない甲第一、二号証、第四、五号証、乙第一乃至第五号証、証人西山勝、久山允、森本定義(一部)、山口石松、中井宗松、久一武松の各証言及び原告芳本兵太郎の本人尋問の結果に本件弁論の全趣旨を綜合すれば、久一武松外一六名は三宅吉松が前記村議会議員選挙の当選の効力について申し立てた異議に対し、同年七月二八日真鍋島村選挙管理委員会がこれを却下した決定に対し、山口石松、中井宗松、久一武松三名を総代人として被告に対し、前記第三号証の訴願書を提出して訴願を提起したが、その後同村内に訴願取下の機運が動き、訴願人等も村の平和を念願して漸次取下の意向に傾き、尚一、二の反対者があつたにも拘らず、同年九月六日被告に対し前記総代人三名々義を以て甲第五号証訴願書取下願を提出したところ、右取下願は総代人三名々義で作成されたものであつて、訴願人全員の署名押印なく、又取下の特別授権を証する委任状も添附されていなかつた上、その頃被告代表者に対し前記山口石松より右取下願中の同人の署名押印は同人に無断でなされたものであり、訴願人全員が必ずしも取下に賛成しているものでないことを、荒山松吉、山本石松よりも同趣旨の書面をそれぞれ差し出したので被告は同月一一日頃被告委員会の委員西山勝及び書記竹久允の両名をして事実調査のため真鍋島村に出張させ、関係人に対し前記取下願には全員の署名押印なく、しかも取下に異議がある旨の投書も来ているので訴願人全員の署名押印ある取下書を作成してできれば明日中にでも提出するように促して甲第五号証を訴願人の一人である森本定義に返還し、尚前示甲第三号証に総代人として山口石松等三名の署名押印があるが、同人等を総代人に選任する旨の委任状がないから、これを明白にするため右委任状も提出すべきことを求めたのに、翌日になつても作成されなかつたので数日中に提出すべきことを命じて帰つたが、その間何日までに提出されたいとも、裁決前に重ねて再調査に来るとも話さなかつたこと(以上の事実中西山勝等が完全な取下書の提出を促し甲第五号証を森本定義に返したことは当事者間に争がない)、しかるに訴願人等は同月二〇日頃に至り、同年八月一六日附を以て前記山口石松等三名を訴願総代人に選任する旨の乙第一号証総代委任証明書を提出したのみで、何回となく被告が促してもその要求した取下書は一向に提出されなかつたので総代人三名に出頭を求め、訴願の取下について事情を尋ねたところ、山口石松は裁決することを望み、中井宗松も取下の意思を表明することを避けたので(久一武松は不出頭)被告は取下の意思はないものと認め、遅くとも一〇月二〇日頃迄には裁決する旨を伝えたこと、ところが一方真鍋島村においてはその後反対者を説得してようやく同月一四日頃訴願人全員の取下の意向が纏り、翌一五日全員の署名押印ある取下書を作成したが、同日よりルース颱風のため船便が杜絶したため該取下書を被告に提出することができず、又電話でその旨の通知もしなかつたので、被告は公職選挙法第二一三条所定の六〇日の期間も過ぎるので同月一六日委員会を開いて前記裁決をしたところ、訴願人等はこれに承服できず同月一八日前記取下書を被告に提出したことを認め得べく、証人森本定義の供述中如上認定に反する部分は措信しない。原告本人大塚兼太郎の供述によつては右認定を動かすに足らない。他に上来認定を左右するに足る証拠はない。
原告等は
2 本件訴願は前示甲第五号証の取下願の提出により有効に取り下げられたというが、訴願の取下は訴願人の権利に重大な結果を及ぼすから総代人が訴願の取下をするについては各訴願人の特別授権を必要とするものと解するを相当とし、総代人名義で以て取下書を提出してもこれによつて取下の効果は生じない。
従つてこの点に関する原告等の主張は爾余の争点について判断する迄もなく、失当であつて排斥を免れない。
3 又取下に関する完全な委任状即ち乙第一号証を提出したと主張するが、同号証は前認定の如く訴願提起に関する総代委任証明書であつて取下に関する特別授権を証する書面ではないから右委任状の追完によつては、前記総代のした取下を有効にすることはできない。
4 次に前示甲第五号証の取下願について正式の処分行為がないから取下の効果が発生しているというが、訴願の取下は直ちに訴願の効力を消滅させる行為であり、訴願庁において受理或は却下等の格別の行為をすることを要しないものと解するから、右取下願について被告の何等かの行為を要することを前提とする原告等の主張は爾余の点を判断するまでもなく失当である。
5 更に被告において同年一〇月二〇日迄に完全な取下書を提出すべきことを命じたと主張するが、当裁判所の措信しない証人森本定義の証言の外右事実を認めるに足る証拠なく、又同日迄と定めた補正期間中に裁決はなされていないと主張するが、前段認定のとおり被告は同月一六日裁決しているのであつて、原告等の主張事実を認めて右認定を飜するに足る証拠はない。
6 尚本件裁決は裁決権を濫用したものであると抗争するが、前段認定のとおり被告は親切丁寧に全員の署名押印ある取下書の提出方を促したのに一月余経つても訴願人等より取下書を提出しなかつたため裁決したのであつて、その間毫も職権の濫用ありとは認められないから、この点に関する原告等の主張も採用しない。
7について、
原告等は選挙無効の訴願に対し当選無効の裁決はできないと主張するが、前段認定のとおり本件の異議申立は当選の効力についてなされているのであるから、右異議却下決定に対する訴願においては当選の効力に関する外選挙の効力について不服を申し立てることができないことは公職選挙法第二〇二条、第二〇六条により明かである。しかるに前示甲第三号証訴願書によれば訴願の要旨として村議会議員選挙の選挙無効の裁決を求める旨の記載があるが、その理由及び不服の要点として記載してある事実は選挙並に当選の効力の双方に亘つているのであるから、前記異議申立と対照し右訴願要旨として記載された字句に拘泥することなく当選の効力についてだけ裁決すべきであるから原裁決には何等違法はない。
尚、成立に争のない甲第六号証、同第七号証の一によれば被告に対し総代人中井宗松、山口石松より訴願書の補正願、総代人久一武松より訴願書補正と題する各書面を提出し、前記訴願要旨中の選挙無効とする部分は当選無効と訂正して裁決を求めていることを認め得るが、右補正書類がなくとも被告は当選の効力に関し裁決し得るのであつて、それと甲第五号証の取下願の効力とは何等関係はないからこの点に関する原告等の主張も亦採用できない。
8について、
8の事実は当事者間に争がない。そして右事実によれば裁決当時においては、所謂潜在無効投票は当選した各候補者の一人ひとりについて無効投票がなされたものと仮定してその得票数よりこれを差し引き、残余の得票数が最高位落選者の得票数と同数又はそれより少い者の当選は無効とされていたものであるところ、前記四七票を別紙第二目録記載の各当選者の得票数よりそれぞれ差し引けば、原告等の得票数はいずれも最高位落選者である中井佐市外二名の各六五票より少数となるから、原告等の当選を無効とした原裁決は正当であつたのであるが、公布の日から施行せられ、本件にも適用せられる昭和二七年八月一六日法律第三〇七号公職選挙法の一部を改正する法律第二〇九条の二の規定によれば、潜在無効投票は各候補者の得票数から当該無効投票を各候補者の得票数に応じて按分して得た数をそれぞれ差し引くべきものであり、これを右規定の趣旨に従い差し引くも、原告等各当選者の得票数はいずれも最高位落選者のそれより多いから原告等は当選を失わない。それ故原裁決は結果において失当であるからこれを取り消すべきものとし、訴訟費用については以上の事情を斟酌し、民事訴訟法第八九条、第九〇条、第九三条を適用して主文のとおり判決する。
(裁判官 三宅芳郎 林歓一 浅賀栄)
(別紙各目録省略)