旭川家庭裁判所 昭和36年(家)71号 審判 1961年4月21日
申立人 千谷キイ(仮名)
主文
旭川市役所備付の本籍北海道旭川市九条通九丁目右七号筆頭者千谷太郎の戸籍簿中、勝正の戸籍の父のらんに「千谷太郎」とあるのを消除し、続柄らんに「長男」とあるのを「男」と訂正した上、同人の戸籍を旭川市役所備付の本籍旭川市宮下通一九丁目左一号筆頭者山地洋子の戸籍簿に移記することを許可する。
理由
(申立の要旨)
申立人は、千谷太郎の妻であつて、太郎は、昭和三〇年九月二二日前の妻洋子と協議離婚したが、戸籍上勝正(昭和三一年三月一八日生)が太郎と洋子との間の子として記載されている。しかし、実際には、太郎は、昭和二六年か昭和二七年から洋子と別居し、洋子は昭和二八年から藤田某と同棲していたのであつて、勝正は、藤田某と洋子との間の子である。なお、太郎は、昭和三五年一〇月一一日死亡した。
(当裁判所の判断)
千谷太郎の戸籍謄本、戸籍抄本、山地洋子の戸籍謄本、当庁および札幌家庭裁判所の家庭裁判所調査官の調査報告書(いずれも、昭和三五年(家イ)第九九号の記録中のもの)の各記載ならびに申立人審問の結果によると、「申立の要旨」記載の事実を認めることができる。
よつて、戸籍法第一一三条により、主文のとおり審判する。
(家事審判官 山本一郎)