最高裁判所大法廷 昭和33年(み)24号 決定 1958年7月02日
主文
本件申立を棄却する。
理由
本件訂正申立の理由は、末尾添付のとおりである。
しかし当裁判所は、前記判決の内容に誤あることを発見しない。本件第二審判決は、被告人の控訴を棄却したものであることは、所論のとおりである。従って前記判決に「本件につき原審が確定した事実によれば……」とは、「第二審たる原審が自ら確定した事実によれば」という趣旨ではなく、第二審判決が是認した第一審判決の確定した事実によればという趣旨であること、前記判決の前後の文脈に徴し明らかである。よって刑訴四一七条一項により主文のとおり決定する。
この裁判は、裁判官全員の一致した意見によるものである。
(裁判長裁判官 田中耕太郎 裁判官 小谷勝重 裁判官 島 保 裁判官 斎藤悠輔 裁判官 藤田八郎 裁判官 河村又介 裁判官 入江俊郎 裁判官 池田克 裁判官 垂水克己 裁判官 河村大助 裁判官 下飯坂潤夫 裁判官 奥野健一 裁判官 高橋潔)