大判例

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最高裁判所大法廷 昭和22(れ)68 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人A同Cの各上告趣意の窮極の要旨は被害者B夫妻を殺害したのは被告人等

両名でなく、D某及E某の二人の朝鮮国人がその下手人であると主張するものであ

つて、当裁判所は再三記録を調査し考慮を重ねたが結局刑訴応急措置法第一三条第

二項の規定により論旨は上告適法の理由とならないといわざるを得ない。

弁護人内田八三郎の上告趣意第一点について。

しかし原判決は被告人Aに対しても同人がBをも殺害して金品を奪取しようと被

告人Cと共謀した事実及びCが右共謀に基きBを殺害して金品を奪取した事実を認

定したのであつて、刑法第六〇条は右の如き場合にも適用し得べき規定であるから、

原判決が被告人Aを共犯者Cが分担したBに対する強盗殺人の共犯と断じたことに

違法はないのである。また、右共謀の認定についても違法のないことは上告趣意第

二点に対して次に説明する通りであるから論旨は理由が無い。

同第二点について。

しかし、原判決は判示事実中被告人両名の共謀の点を認定するのに被告人両名の

予審に於ける各その旨の供述記載判示鑑定書の記載及び麻縄二本の存在を証拠とし

て採用しておるのである。すなわち、被告人Aの共謀の点は相被告人Cのその旨の

供述被告人Cの共謀の点は相被告人Aのその旨の供述によりこれを肯認し得られる

のみならず被告人両名がそれ〲本件犯行に使用したことを認める麻縄二本の存在等

を総合すれば充分これを肯定し得られるから憲法第三八条第三項の所謂本人の自白

のみを証拠としたものでないから論旨は理由がない。

よつて裁判所法第一〇条第一号刑事訴訟法第四四六条により主文の通り判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見である。

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検察官 安平政吉関与

昭和二十三年六月二十三日

最高裁判所大法廷

裁判長裁判官 塚 崎 直 義

裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 霧 山 精 一

裁判官 井 上 登

裁判官 栗 山 茂

裁判官 真 野 毅

裁判官 島 保

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官庄野理一は差支の為署名捺印することができない。

裁判長裁判官 塚 崎 直 義

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