大判例

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最高裁判所大法廷 昭和23(れ)530 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

本件再上告は、昭和二三年二月一三日に名古屋高等裁判所が本件につき上告審と

して言渡した判決に対し、刑訴応急措置法第一七条の規定にもとずいて申立てられ

たものであるが、右規定にもとずく上告も、旧刑訴法にいわゆる上告に外ならない

のであるから、その提起期間は同法第四一八条に定める所により五日である。とこ

ろが、本件再上告申立書(昭和二三年二月一九日附で被告人名義のもの)が原審た

る名古屋高等裁判所において受理されたのは、昭和二三年二月二〇日であること、

記録に編綴された右申立書に押してある受附印によつて明かである。

よつて、原審の判決言渡に至るまでの手続の過程を、記録について調査してみる

に、原審は昭和二三年二月二日の公判期日を、昭和二二年一一月一一日に弁護人大

橋茹、同今島廉蔵、同松井順孝の三名に対し、夫々適法に通知し、右昭和二三年二

月二日に公判を開廷したのであるが、右弁護人はいづれも出頭しなかつた。しかし、

原審は弁護人不出頭のまゝ右期日における審理を終結し、判決宣告期日を同月一三

日と告知し、次いで該期日に判決の言渡をしたのである。原審の右判決言渡に至る

までの手続には、旧刑訴法上は勿論、憲法上から云つても、何等違法と認むべき廉

はない。してみれば、本件再上告の申立が、前示のように上告権消滅後になされた

ものなること明かであるからには、旧刑訴法第四四五条の規定に則つて、上告を棄

却しなければならない。

よつて、弁護人島田武夫並に同大橋茹の提出にかかる各上告趣意に対する判断を

須いることなく、主文の如く判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見によるものである。

検察官 小幡勇三郎関与

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昭和二四年三月二三日

最高裁判所大法廷

裁判長裁判官 塚 崎 直 義

裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 霜 山 精 一

裁判官 井 上 登

裁判官 栗 山 茂

裁判官 真 野 毅

裁判官 島 保

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小谷勝重は差し支えにつき署名捺印する

ことが出来ない

裁判長裁判官 塚 崎 直 義

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