大判例

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最高裁判所大法廷 昭和23(れ)684 判決

主 文

原判決中被告人C、同Dに対する部分を破毀する。

本件を東京高等裁判所に差し戻す。

理 由

弁護人横田隼雄上告趣意第二点について。

原判決が、上告論旨摘示の如き原審相被告人E被告人C被告人Dの原審公判廷に

おける供述を証拠として援用していることは、原判決の記載によつて明らかである。

そして原審公判調書を精査するときは、被告人Dは原審公判廷において、原判決摘

示の日時場所において、A及びB両名に対して乱暴を加えなかつた旨の供述をして

居り他の被告人一名もDが乱暴をしなかつたと述べていること明らかである。して

みれば、本件証拠説明は単に表現の方法が妥当を欠いているとも解することができ

ない。従つて原判決は虚無の証拠を援用して事実の認定をなした違法があるといわ

ねばならない。そして、原判決はこの違法の証拠と他の証拠とを不可分的に綜合し

て事実認定をなしているものであることは、原判決の記載によつて明らかであり、

且、右の違法は判決に影響を及ぼさないとはいい得られないから、原判決は既にこ

の点で破毀を免れない。

よつて、その余の上告論旨に対する判断を省略し、なお右の違法は事実の確定に

影響を及ぼすものと認めるから、刑事訴訟法第四四八条ノ二に則り、主文のとおり

判決する。

以上は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 十蔵寺宗雄関与

昭和二三年一二月二七日

最高裁判所大法廷

裁判長裁判官 塚 崎 直 義

- 1 -

裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 霜 山 精 一

裁判官 井 上 登

裁判官 栗 山 茂

裁判官 真 野 毅

裁判官 島 保

裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 河 村 又 介

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