最高裁判所大法廷 昭和23(れ)708 判決
主 文
本件各上告を棄却する。
理 由
弁護人杉浦忠雄の上告趣意について。
所論二の(イ)乃至(ハ)の各点で主張するように、証人若しくは被害者の供述
と被告人の供述との間に、又は各被告人の供述相互の間に矛盾又は不合理の点があ
るからと言つて、これがため直ちに本件取調の上に、不自然又は無理があつたと断
ずることのできないのは多言を要しない。また、被告人等が所論一の(イ)で主張
するように警察における自白は、ヤキを入れられた結果であると申立てたこと並び
に同(ロ)で主張するように、原審証人Aは本件被告人等が鎌倉警察署で暴行され
たと聞込み県刑事課に詰問したる趣旨の証言をしたことは、いずれも所論のとおり
であるが、しかし原判決挙示の証人B(本件で問題となつている聽取書の司法警察
官)の原審第二回公判調書中の供述記載、証人Cの原審第四回公判調書中の供述記
載及び証人Dの第一審第二回公判調書中の供述記載等によれば、原判決引用の被告
人Eに対する司法警察官の聽取書中の同被告人の供述が所論のような強制又は拷問
による自白であることは到底肯認することができない。それ故原判決には所論のご
とき違法ありといえない。論旨はその理由がない。
よつて、刑事訴訟法第四四六条により、主文のとおり判決する。
この判決は、裁判官全員一致の意見によるものである。
検察官 茂見義勝関与。
昭和二三年一二月八日
最高裁判所大法廷
裁判長裁判官 塚 崎 直 義
裁判官 長 谷 川 太 一 郎
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裁判官 沢 田 竹 治 郎
裁判官 霜 山 精 一
裁判官 井 上 登
裁判官 栗 山 茂
裁判官 真 野 毅
裁判官 島 保
裁判官 齋 藤 悠 輔
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 河 村 又 介
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