大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所大法廷 昭和24(れ)2256 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人藤井英男、同上山重徳、同小沢茂、同青柳盛雄、同森長英三郎、同岡林辰

雄、同福田力之助の上告趣意第一点について。

本件政令第二〇一号は憲法二八条に違反するものといい得ないことは当裁判所の

判例とするところであるから(昭和二四年(れ)第六八五号同二八年四月八日言渡

大法廷判決中弁護人森長英三郎の上告趣意第四点に対する判断参照)原判決には何

等所論のような違法はなく、論旨は理由がない。

同第二乃至第四点について。

昭和二〇年勅令第五四二号は、日本国憲法にかかわりなく、同憲法施行後も、右

憲法外において法的効力を有することは、当裁判所の判例とするところである。(

前記大法廷判決中弁護人森長英三郎の上告趣意第二点に対する判断参照)従つて右

勅令は、所論昭和二二年法律第七二号によりその効力に消長を来たすことはない。

又右勅令が憲法にかかわりなく憲法外において法的効力を有する以上、この勅令に

基いて制定された、本件の昭和二三年政令第二〇一号も亦右憲法にかかわりなく有

効であることも亦、当裁判所の判例とするところである。(前記大法廷判決中、弁護

人小沢茂の上告趣意第一点に対する判断参照)されば論旨はいずれも理由がない。

同第五点及び第六点について。

所論連合国最高司令官の書簡は、右最高司令官の要求を表示したものであること、

及び、本件政令第二〇一号は、昭和二〇年勅令第五四二号に基き、右最高司令官の

要求事項を実施するため特に必要があつて制定されたものであること亦当裁判所の

判例とするところである。(前記大法廷判決中、弁護人森長英三郎の上告趣意第三

点並びに同小沢茂の上告趣意第一点に対する各判断参照)。よつて論旨は理由がな

- 1 -

い。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官栗山茂の論旨第一点乃至第四点に対する意見、及び裁判官真

野毅の、本件は原判決を破棄し、被告人を免訴すべしとの反対意見を除き、裁判官

全員一致の意見によるものである。

裁判官栗山茂の意見及び裁判官真野毅の反対意見は、前記大法廷判決記載のとお

りである。

裁判長裁判官塚崎直義、裁判官長谷川太一郎、同沢田竹治郎、同穂積重遠は合議

に干与しない。

検察官 竹原精太郎関与。

昭和二八年六月一〇日

最高裁判所大法廷

裁判官 霜 山 精 一

裁判官 井 上 登

裁判官 栗 山 茂

裁判官 真 野 毅

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 島 保

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 河 村 又 介

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!