大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所大法廷 昭和33(ヤ)31 判決

主 文

本件再審の訴を却下する。

訴訟費用は再審原告の負担とする。

理 由

再審原告は、当裁判所が昭和二五年(オ)第九八号農地買収に対する不服申立事件に

ついて昭和二八年一二月二三日言渡した判決に、判断の遺脱がある旨を理由とし、

民訴四二〇条一項九号によつて再審を申し立てた。

記録に徴するに、右判決の正本は、同年同月二四日再審原告の被承継人Dの上告

代理人に送達されておること明白であり、この事実によれば、右上告人もその頃右

判決の内容を知り、判断遺脱があつたとすればこれを覚知したものと推定すべきで

ある。(昭和一六年(ヤ)第一五号、同一七年四月二一日大審院判決、大審民集二

一巻三九九頁、昭和二七年(ヤ)第三号、同二八年四月三〇日最高裁第一小法廷判

決、民集七巻四号四八〇頁)しかも右覚知を妨げる事情について何等の主張なく、

したがつて昭和三三年一二月二四日提起された本件再審の訴は、右判決確定の日か

ら起算して、民訴四二四条一項所定の期間を経過した後の申立であつて、不適法と

いわなければならない。

よつて、本件再審の訴を却下することとし、訴訟費用の負担について民訴八九条

を適用して主文のとおり判決する。

この判決は、裁判官全員一致の意見によるものである。

最高裁判所大法廷

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 島 保

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 藤 田 八 郎

- 1 -

裁判官 河 村 又 介

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 垂 水 克 己

裁判官 河 村 大 助

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 高 橋 潔

裁判官 高 木 常 七

裁判官 石 坂 修 一

裁判長裁判官田中耕太郎は退官につき署名押印することができない。

裁判官 小 谷 勝 重

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!