大判例

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最高裁判所第一小法廷 平成6(し)111 決定

主 文

本件抗告を棄却する。

理 由

本件抗告の趣意は、東京高等裁判所がした逃亡犯罪人引渡法一〇条一項三号の決

定に対して、刑訴法四三三条一項の適用又は準用により刑訴法の特別抗告が許され

ると解すべきであり、そう解さないときは憲法八一条の趣旨に反することになると

した上、原決定は憲法三一条、三二条、三四条、三七条二項に違反すると主張する。

しかしながら、右決定は、逃亡犯罪人引渡法に基づき東京高等裁判所が行った特

別の決定であって、刑訴法上の決定でないばかりか、逃亡犯罪人引渡法には、これ

に対し不服申立てを認める規定が置かれていないのであるから、右決定に対しては

不服申立てをすることは許されないと解すべきであり、したがって、本件申立ては

不適法である。また、右決定の性質にかんがみると、このように解しても憲法八一

条に違反するものでないことは、当裁判所大法廷判例(昭和二二年(れ)第四三号

同二三年三月一〇日判決・刑集二巻三号一七五頁、昭和二六年(ク)第一〇九号同

三五年七月六日決定・民集一四巻九号一六五七頁、昭和三六年(れ)第四一九号同

四〇年六月三〇日決定・民集一九巻四号一〇八九頁、昭和三七年(ク)第二四三号

同四〇年六月三〇日決定・民集一九巻四号一一一四頁、昭和三九年例第一一四号同

四一年三月二日決定・民集二〇巻三号三六〇頁、昭和三七年(ク)第六四号同四一

年一二月二七日決定・民集二〇巻一〇号二二七九頁、昭和四二年(し)第七八号同

四四年一二月三日決定・刑集二三巻一二号一五二五頁、昭和四一年(ク)第四〇二

号同四五年六月二四日決定・民集二四巻六号六一〇頁、昭和四〇年(ク)第四六四

号同四五年一二月一六日決定民集二四巻一三号二〇九九頁)の趣旨に徴して明らか

である(最高裁平成二年(し)第五二号同年四月二四日第一小法廷決定・刑集四四

巻三号三〇一頁参照)。

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よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

平成六年七月一八日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 大 白 勝

裁判官 大 堀 誠 一

裁判官 小 野 幹 雄

裁判官 三 好 達

裁判官 高 橋 久 子

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