最高裁判所第一小法廷 昭和25年(あ)2289号 判決
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刑事訴訟規則二三六條によれば、控訴裁判所は訴訟記録の送達を受けたときは、速やかに控訴趣意書を差し出すべき最終日を指定してこれを控訴申立人に通知しなければならない。辯護人があるときはその通知は辯護人に對してもしなければならない。しかるに、本件において原審は辯護人に對して右通知をしなかつたことは所論の指摘するとおりである。そして、「辯護人は被告人がそれを最終日に差し迫つて持參したので、取急ぎ最終日たる昭和二十四年十一月一日控訴趣意書を提出したのであるが、固より不充分たるを免れない」として、その後右事情を述べて昭和二五年六月二六日に追加控訴趣意書を原審に提出していることは記録上明らかである。しかし、かように辯護人に前記通知がなかつた場合においても精々辯護人が被告人に右通知があつたことを知つた日の翌日から起算して二一日目を辯護人控訴趣意書提出の最終日と解するを相當とする(同條四項參照)。その故、この期間を經過すること半年餘の後に至つて提出された前記追加控訴趣意書(その内容はすべて最終日より遙かに後である昭和二五年三月以後に發生した事實に基くものである)について原審が審判をしなかつたことは當然である。