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最高裁判所第一小法廷 昭和27年(あ)6292号 決定 1953年10月01日

本籍

横浜市神奈川区亀住町一二番地

住居

東京都目黒区緑ヶ丘三一九番地 緑交荘内

会社員

大塚正夫

大正八年三月二〇日生

右に対する賍物故買被告事件について、昭和二七年五月三一日東京高等裁判所の言渡した判決に対し被告人から上告の申立があつたので当裁判所は次のとおり決定する。

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人竹島栄一の上告趣意第一点は所論小川霊道名義の被害届の証拠能力のないことを前提として訴訟法違反をいうも、右被害届を証拠とすることにつき被告人側は同意しているのであるから、これに署名又は押印を欠いてもこれを証拠となしうるものと解すべきである。それ故、所論は理由がない。同第二点は単なる訴訟違反の主張であつて、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 入江俊郎 裁判官 真野毅 裁判官 斎藤悠輔 裁判官 若松三郎)

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