最高裁判所第一小法廷 昭和30年(オ)955号 判決
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〔要旨〕期間の定めのない家屋の賃貸借が存続する場合において、賃借人が賃貸人に対し一定の期間内に右家屋を明渡すことを特約しても、右特約は借家法第六条に該当するものとはいえない。
〔説明〕原判決は、期間の定めのない家屋の賃貸借が存続中、賃貸人から解約を申入れたところ賃借人から移転先の提供を求め、賃貸人の提供家屋を買受けた賃借人が賃貸人に対し六ケ月内に賃借家屋を明渡して買受家屋に移転する旨を特約した事実を認定した上、賃借人に対し賃借家屋の明渡を求める賃貸人の請求を容認した。賃借人からの上告理由は、右特約は期間の定のない家屋賃貸借について賃借期間を限定したものであつて、賃貸借契約の内容の変更と家屋返還の合意を目的とするものに外ならず、借家法第六条により無効であると主張したが「期間の定めのない家屋の賃貸借が存続する場合に賃借人が賃貸人に対し特約を以て当該家屋を明渡すことを約束することは毫も借家法の強行規定に違反するものではない」として上告を棄却したものである。