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最高裁判所第一小法廷 昭和41年(あ)1144号 決定 1966年10月27日

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人渡部繁太郎の上告趣意は、単なる法令違反の主張であつて、刑訴法四〇五条の上告理由に当らない(薬事法二四条一項にいう「業として、医薬品を販売し」たというためには、反覆継続して医薬品を不特定又は多数の者に対して為す意思の下に有償譲渡する行為があれば足り、その販売の回数の多少または店舗の開設の有無等は問うところではない。また、同条項にいう「貯蔵し」とは、一般観覧に供することなくある場所に継続して存置し所持する行為をいうものと解すべきであつて、原判決が、所論各所為(各原判文参照)をそれぞれ業として医薬品を販売した罪、または業として販売の目的で貯蔵した罪にあたるとした判断は、相当である。)。

よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。(岩田誠 入江俊 郎長部謹吾 松田二郎)

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