最高裁判所第一小法廷 昭和43年(オ)648号 判決 1968年9月26日
上告人
鈴木十州雄
上告人
株式会社
鈴木試験機製作所
右両名代理人
小泉頼一
被上告人
金淇河
代理人
平井直行
主文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人らの負担とする。
理由
上告代理人小泉頼一の上告理由について。
所論は、違憲をいうが、その実質は単なる法令違反の主張に帰する。そして民訴法一五六条二項にいう一般の休日とは法令が指している休日のみをいうのではなく、一般国民が慣行上休日としているものをも包合すると解すべきである(昭和三二年(オ)第四三八号同三三年六月二日大法廷判決民集一二巻九号一二八一頁。昭和四一年(ク)第八八号同四三年一月三〇日第三小法廷決定民集二二巻一号八一頁、昭和四二年(オ)第九二七号同四三年四月二六日第二小法廷判決民集二二巻四号一〇五五頁参照)。しかし、一二月三〇日は官庁の休日ではあるが、一般国民がこれを休日とする慣行が存するものとは認められないから、同日は民訴法一五六条二項にいう一般の休日に該当しないと解するのが相当である右と同一の見解のもとに上告人らの控訴を却下した原判決は相当であつて、所論の違法は認められず、論旨は採用できない。
よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。(松田二郎 入江俊郎 長部謹吾 岩田誠 大隅健一郎)