最高裁判所第一小法廷 昭和22(オ)19 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人弁護士瓜谷篤治の上告理由について。
第一点 親族会の決議が有効であるか否かを判定するには、その決議のあつた際
における実情を基礎とすべきことは所論のいうとおりである。しかし、原判決は、
訴外Dは大正一五年三月一〇日生れであること、従つて昭和二一年二月七日の本件
親族会決議の当時には未成年ではあるが、殆んど成年に近く現在ではすでに成年に
達しているとの趣旨を表現したものと見るを相当とする。それ故に、原判決は、決
議当時の実情を基礎として、被上告人Bは親族会の議事に間接の利害関係を有する
に過ぎない旨を認定したものと認むべきであつて、所論の違法はない。論旨は採る
ことができない。
第二点 所論の二重の親族である事実は、被上告人Bが親族会の議事に直接の利
害関係を有する理由として、原審では主張されていない。それ故、原判決がこの点
について判断をしなかつたのは当然である。また、所論の相続人として選定された
Dは相続財産の所在地には居住せず親権者である被上告人Bと居住を同じくしてお
る事情は、「Dが家督相続人になつても被上告人Bが相続財産を事実上自由に処分
し得る立場にありとは断じ難い」と原判決は明らかに判示しているのである。論旨
は、それ故に、採るを得ない。
よつて当裁判所は民訴四〇一条、九五条、八九条を適用して、主文のとおり判決
する。
この判決は全裁判官一致の意見である。
最高裁判所第一小法廷
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裁判長裁判官 眞 野 毅
裁判官 澤 田 竹 治 郎
裁判官 齋 藤 悠 輔
裁判官 岩 松 三 郎
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