最高裁判所第一小法廷 昭和23(れ)548 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人大山菊治、同平尾賢治上告趣意第一点について。
原判決は、所定刑のうち懲役刑を選択したが、罰金刑を選択又は併科しなかつた
ことは、判示自体によつて明白である。それ故、罰金刑の量定の標準となるべき本
件密輸入の煙草の原価又は価格を所論のごとく調査研究せず、又原判決にこれを明
示しなかつたとしても、理由不備又は審理不尽の違法があると言うことはできない。
従つて論旨は理由なきものである。
第二点について。
刑の量定及び執行の猶予は、事実裁判所である原審の自由裁量にのみ属すること
は言うまでもないところである。そして、原審が判示の事実に対し判示の刑を量定
したこと及び刑の執行猶予を与えなかつたことは、当裁判所においても未だ実験則
に反するものと認むることはできない。論旨は、それ故に採用することを得ない。
よつて、刑訴第四四六条に従い主文のとおり判決する。
この判決は裁判官全員の一致した意見である。
検察官 下秀雄関与
昭和二三年八月一一日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 真 野 毅
裁判官 沢 田 竹 治 郎
裁判官 齋 藤 悠 輔
裁判官 岩 松 三 郎
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