大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24新(れ)405 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人加藤定蔵上告趣意について。

しかし、刑訴施行法四条によれば新刑訴法施行の際まだ公訴が提起されていない

事件については、新法を適用すべきものであつて、新法と旧法とは第一審手続のみ

ならず上訴審の手続を全く異にするものであるから、控訴審において所論旧法事件

と本件新法事件とを併合審判すべきものではない。従つて、所論併合審判を拒否し

た原審の手続には何等の違法も存しない。

そして併合罪として同時に起訴されたときは執行猶予を与えられる可能性ある数

罪を検察官において、時期を異にして、各別に起訴したからといつて違法であると

いえないばかりでなく、裁判所は起訴を待つて審判を為すべきものであるから、検

察官の故意又は過失によつて起訴が遅延したとしても、そのことを以て直にその起

訴に対する裁判所の審判を目して迅速を欠く裁判であるということはできない。

されば、所論前段は、法令違反の主張としてもその理由がなく、また、所論後段

は、憲法三七条一項に当らないこと明白なばかりでなく、原判決が同条項にいわゆ

る迅速な公開裁判でないという理由で原判決の破棄を求める上告理由となし得ない

ことは既に当裁判所大法廷の判例とするところであるから、論旨は、すべて、採る

ことができない。

よつて刑訴四〇八条により主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

昭和二五年三月二三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

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裁判官 真 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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