大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24(れ)1374 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人A弁護人和島岩吉上告趣意第一点被告人B弁護人宮武太上告趣意について。

原判決は証拠説明において「被告人両名がいづれも常習として判示賭博をなした

点は被告人両名の判示各前科と本件賭博所為とにより之れを認める」と判示してい

る。そして本件賭博が賽本引という玄人筋の賭博であるから、仮りに被告人等は判

示各前科の後四年乃至五年余の間賭博をしなかつたとしても、それにもかかわらず

被告人等の判示各前科と本件犯行の事蹟によつて原審が被告人等を賭博常習者と認

定したからといつて、この認定が証拠に基かず又は経験則に反する違法のものとは

いえない。論旨は結局事実審たる原裁判所の裁量権に属する証拠の判断又は事実認

定を非難するに帰し上告適法の理由とならない。

被告人A弁護人和島岩吉上告趣意第二点について。

しかし刑法五六条一項には「懲役ニ処セラレタル者其ノ執行ヲ終り……タル日ヨ

リ五年内ニ更ニ罪ヲ犯シ……之ヲ再犯トス」と定められているから、同条にいう再

犯とは前科たる懲役に処せられた日からでなく、懲役の執行を終つた日から五年内

に犯したる罪を指すものであることは文理上明白なところである。そして原判決の

認定したところによれば被告人は昭和一八年四月一四日常習賭博罪により懲役四月

に処せられ当時刑の執行を終了したものであるから被告人の刑の執行終了は同年八

月一三日頃であること算数上明白であり従つて原審が同日より五年内である同二三

年五月二八日に犯した本件犯罪をもつて再犯と認定し被告人に対して刑法五六条同

五七条を適用したのは正当であつて原判決には所論のような法の適用を誤つた違法

はない。論旨は理由がない。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

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この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 長部謹吾関与

昭和二四年一一月一七日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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