大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24(れ)1792 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人位田亮次上告趣意について。

記録によれば、原審において被告人の妻Aから被告人のため弁護人Bが選任せら

れていたことは所論の通りであるが、同弁護人の外被告人は弁護士Cを弁護人とし

て選任していたのである。所論昭和二四年五月一八日の公判期日には右両弁護人に

対しいずれも適法にその召喚状が送達されていたにも拘らず、B弁護人は何等理由

を明らかにすることなく出頭せず、ひとりC弁護人のみが出廷して審理に立会して

いることが認められる。かくの如く弁護人が適法に公判期日の召喚状の送達を受け

ながら該期日に出頭しない場合においては、裁判所は特にその不出頭につき正当の

事由あることが明確にされたときは格別必要的弁護制等の関係がない限り、弁護人

の立会なきまゝ審判手続を遂行し得べきものであることは勿論であつて、これを目

して所論の如く弁護権を不当に制限するものということはできない。この事は弁護

人が自ら弁護権を行使しないことに基ずく当然の帰趨であつて、被告人がその弁護

権拠棄の意思を表明することを待つてはじめて然るべきことでもなく、また公判期

日召喚状送達行為に所論のような特殊の法律効果を認めるものでもない。されば原

判決には所論のような違法はなく論旨は理由なきものである。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文の通り判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 小幡勇三郎関与

昭和二五年一月二六日

最高裁判所筍一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

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裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 斎 藤 悠 輔

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