大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24(れ)1854 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人中津市五郎上告趣意について。

原判決は、「全家不在に乗じて同家六畳間の箪笥の抽出等から同人所有の衣類等

を窃取しようとしていた際たまたま家人が外出先から帰つて来たためその目的を遂

げなかつたものである」旨を判示している。それ故、本件の未遂は、外界の事情に

刺激されることなしに犯人が内心的原因により全く任意に中止したものではなく、

「全家不在に乗じて」窃盗の実行に着手していた際「たまたま家人が外出先から帰

つて来た」と言う外界に生起した客観的原因により未遂に終つたものであることは、

原判決において明らかに判示されている。従つて、本件を障害未遂と認定した原判

決は、相当であつて、所論の審理不尽の違法を認めることはできない。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 十蔵寺宗雄関与

昭和二四年一二月八日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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