大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24(れ)1978 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人喜多辰次郎上告趣意について。

憲法二五条一項は、単にすべての国民が健康で文化的な最低限度の生活を営み得

るよう国政を運営すべきことを国家の責務として宣言したものであつて、この規定

により直接に何等の立法手続を要せずして個々の国民が国家に対して具体的、現実

的にかかる権利を有するものではない、それ故、同条をかり来つて、被告人の本件

犯罪を認めた原判決を非難するは全く理由なきものである。次に、仮りに所論の事

情を認めるとしても原判決が執行猶予をつけなかつたことをもつて違法と認むべき

何等の理由はない。論旨は、すべて採るを得ない。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 長部謹吾関与

昭和二四年一二月一五日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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