大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24(れ)2612 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人入江清上告趣意第一点について。

原判決を全体的に観察すると、その前書において「被告人両名は夫々当時生活費

に窮して居た」事実を適法な証拠によつて認定しているのであるから、そして記録

全体を通じても、本件犯罪の動機は合理的に合点がいくのであつて、所論のような

違法はない。所論引用の判例は、本件の場合に適切に妥当するものと言うことがで

きぬ。次に、被告人の当時の精神状態については、原審に於て所論のような主張は

なされていないのであるから、そしてまた記録をよく調べてみても被告人の近親者

に精神病者等のあることは認められず(一七四丁)本件犯行当時被告人に精神障害

のあつたことを疑うに足る形跡もないのであるから、論旨は採ることができない。

同第二点について。

記録を調べてみると、昭和二四年三月二四日午前九時宮城刑務所において証人A

(服役中)を尋問する旨の決定は、被告人の弁護人に送達されている。ただ受命判

事をして訊問をなさしめることに変更した決定が被告人の弁護人に送達されていな

かつたというに過ぎない。かかる手続上の違法は原判決に影響を及ぼさないことは

明らかであるから、論旨は上告の理由として認め難い。

被告人上告趣意について。

所論は、事実認定の不当を主張するに過ぎないから、適法な上告理由とはならな

い。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 安平政吉関与

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昭和二五年二月二日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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