大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和24(れ)2741 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人蝶野喜代松上告趣意第一点について。

原判決に挙げている各証拠を綜合すれば、判示事実の認定は首肯し得る。論旨摘

録のその他の証拠はいずれも原判決が証拠として採用していないものである。記録

を調べて見ても、原審の証拠に対する取捨選択が採証の法則又は実験則に背反する

ものとは認められない。論旨は、結局事実認定の不当を非難するに帰し、法律審に

対する適法の上告理由でない。

同第二点について。

政令第一六五号違反の罪は、占領軍物資であることを認識してこれを買受ける場

合に成立し、贓物故買罪は贓物であることを認識してこれを買受ける場合に成立す

る。この二つの認識が同時に存在する場合には二つの罪が成立するが、その中一つ

の認識しか存在しない場合には一つの罪のみが成立することは当然である。この両

罪が起訴された場合において、賍物故買罪を無罪としながら、政令第一六五号違反

の罪を有罪としたからといつてそれだけで所論のように実験則に反すると認むべき

理拠はどこにも存在しないのである。論旨は採ることを得ない。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 竹原精太郎関与

昭和二五年三月一六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 沢 田 竹 治 郎

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裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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